「ナンカスーコー その4」 〔シンジュウクニチ〕
ナンカスーコーをしめくくる法要ということもあって、ハチナンカと同程度の焼香客があるのが一般的である。 また近年の傾向だが、坊さんを招いて読経をあげてもらう家庭がふえた。 その日は、シルイフェー(白木の位牌)から本位牌(塗り位牌)にかえる「イーフェーノーシ」もおこなわれる。当然、それまで安置されていたシルイフェーや葬具の焼却処分もおこなわれる。 仏前にそなえる供物はハチナンカとほぼ同じだが、49個のモチを盛り合わせた「フニムチ」が追加される。フニムチは古代インドで死者を祖先の位まで達させるために儀 … 続きを読む
「ナンカスーコー その3」〔ウフナンカ〕
ナンカスーコーのうち、奇数回(初・3・5・7)に営まれるスーコーのことを「ウフナンカ」とよんでいる。 なかでも、亡くなってはじめて迎えるスーコーである「初ナンカ」とナンカスーコーのしめくくりである「シンジュウクニチ」は、弔問客も多く、仏前にそなえる重箱も「チュクン」(一組)にするのが一般的だ。そして坊さんを招いて読経をあげてもらう家がふえてきた。 ウフナンカの中でも「ミカンカ」と「イチナンカ」は弔問客もかぎられ、仏前にそなえる重箱も「カタシー」とする家も多い。また坊さんをお招きする家も少な … 続きを読む
「ナンカスーコー その2」〔マドゥナンカ〕
ナンカスーコーの中でも偶数回にいとなまれる「マドゥナンカ」(2、4、6)は、身内だけですませるのがふつうである。したがって、ハチナンカのようなお膳料理による接待はしない家が多い。 タナンカ(二・七日)の間に、よく知られた「三途の河」を渡るとされている。 ●お墓参り 早い時間に家族だけで墓参りをする。用意するものとしてはハチナンカとほぼ同じだが、重箱をそなえないのが一般的とされている。また、墓での拝みもまずはヒジャイガミでの拝みをすませた後、墓前で御願する。 ●仏前にそなえるもの 水・酒・お茶・ハ … 続きを読む
「ナンカスーコー その1」
亡くなった日から数えて7日目にいとなまれる法要を「初七日」(ハチナンカ)という。以後49日(シンジュウクニチ)までいとなまれる計7回の法要を「ナンカスーコー」とよんでいる。 古くからのしきたりでは、ナンカスーコーのうち奇数回(初・3・5・7)目のスーコーを「ウフナンカ」といい、偶数目(2・4・6)目のスーコーを「マドゥナンカ」という。 ウフナンカの場合は、弔問客も近親者から友人までおよび、仏前にそなえる重箱も「チュクン」(一組)とするのがふつうである。 それに対し、マドゥナンカの場合は身内だけで … 続きを読む
しきたりで見る沖縄のスーコー事情
悲しいことに「スーコー」ということばも、若い人たちにとっては聞きなれない「昔ことば」の一つになったようだ。 葬式から始まって、週忌(ナンカスーコー)、年忌(ニンチスーコー)までの一連の仏事をひっくるめて「スーコー」という。 仏事という仏教の形式をとり入れながらも、供養のし方から供えものまで、沖縄独特のしきたりが色こく残っている。それだから、すべて坊さんまかせにはできないのである。 あわてず、さわがず、あの世へ旅立つ人を送るために心構えをきちんとしておかなければいけない。 亡くなった人が「ウワイス … 続きを読む