ヒヌカンの御願日

旧暦の毎月の1日と15日(チィタチ・ジュウグニチ)は定期の御願日である。その日は、主婦はウチャトゥ(お茶湯)をたてて、ウブクとよばれる碗に盛ったご飯をそなえて家族の健康と家庭の円満を祈願する。チィタチ・ジュウグニチは新月と満月という意味もあることから、旧暦でなければならない。 旧暦の12月24日はヒヌカンが上天(昇天)する日とされ、1月1日〜4日は上天したヒヌカンが下天する日だとされている。それぞれに「上天の拝み」と「下天の拝み」とよばれる特別の御願がおこなわれる。そのほかに、屋敷の御願、年中行 … 続きを読む

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ヒヌカンの拝み方

拝み方といえば仰々しく聞こえるが、ふつうの家庭の主婦が拝む場合、特別の作法はない。自分のことばで心よりの祈りをささげる、という一言に尽きるだろう。 神人(カミンチュ)や霊能者(ユタなど)の使う「グイス」(宣〔の〕だてごと)をまねることは全くない。 家族に喜ばしいことがあったとき、祝いごとがあったとき、沖縄の主婦はさして意識もせずヒヌカンとトートーメーの前に居ずまいを正し、そのことを報告し慶事を分かち合う。逆に悲しいことがあったとき、苦境に陥ったときにも、同じようにヒヌカンとトートーメーの前に座し … 続きを読む

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ヒヌカン(火の神)のおこり

私たちの祖先、古代の沖縄人は毎朝東の空から姿をあらわす朝明けの太陽は、東の「ティダガアナ」(太陽の穴)を出て、太陽の道を通って昇ってくると考えた。 太陽が出てくる「ティダガアナ」こそが、神々の存するところであり、古代沖縄人が憧憬した理想郷「ニライカナイ」の存在する場所であり、霊力のみなぎるところだと信じた。そして、命をはぐくむ火や日々の糧である五穀も「ティダガアナ」からもたらされる大いなる恵みだとして、深い祈りをささげた。 生命の源である「ティダガアナ」から昇りくる太陽もまた、霊力にみたされた神 … 続きを読む

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三大民間信仰の一つ

台所の壁にはられた「火の用心」の沖縄版と考えられては大いに困る。 火の神さまと考える人もいるようだが、「fire」(火)ではなく、「sun」(太陽)である。 太陽神こそ「火の神」のもとの姿であり、沖縄の家庭でまつられている「ヒヌカン」は太陽神の化身ということになる。 チィタチ・ジュウグニチ(旧暦の1日と15日)には、家庭の主婦はヒヌカンの拝みを欠かさないが、おりおりの行事のさいにも、何をさておいてもヒヌカンに手を合わすことを忘れない。 「ミーマンティ ウタビミソーリ ウートートゥー」という、ひび … 続きを読む

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