さまざまなケースが想定できる。
まず、子どもを夫のもとに残したまま離婚した女性のケースを考えてみよう。
その後、再婚しないまま一生を終えるケースと、再婚する場合がある。年齢にもよるが再婚後、子どもができる場合とそうでない場合がある。
再婚せずに一生を終える場合、妻は夫とともに祀られるべきだとする位牌祭祀の理想からはずれることになる。形式的に独身のまま死亡した女性と同じ扱いということになる。死亡後は、アジカイグヮンスとして生家で祀られるのが多い。生家のトートーメーに祀ることはタブーとされているからだ。
再婚した場合は、再婚相手の夫とともに夫婦として祀られることになる。再婚した相手(夫)が初婚の場合は、両人の間にできた子どもが位牌継承者となる。 再婚相手(夫)に先妻との間に男子がいた場合、その男子が位牌継承者では優位となる。
いずれにしても再婚した場合は、再婚先の祖先として祀られることになる。 なお、アジカイグヮンスにしないために、死亡後にもとの夫のもとに遺骨といっしょに位牌をもどし、夫婦として祀る「イーフェーニービチ」という習俗もあるが、めったに見られない。
〔次回 1月28日|子どもがいる女性が離婚した場合 その2〕
「子どもがいる女性が離婚した場合 その1」
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