年中行事とヒヌカン ソーグヮッチその1

沖縄の正月行事は「ワカミジ」(若水)を汲むことから始まる。ワカミジは「ハチミジ」(初水)あるいは「ミーミジ」(新水)ともよばれる。
ワカミジを汲む役割は、子どもとする地域が多数を占めるが、男性あるいは女性とする地域もある。いずれにしてもワカミジとして用いるのはウブガー(産川)や村ガーなど決められたカーや共同井戸などである。

汲んできたワカミジは、真っ先にヒヌカンにささげられ、ついでウチャトゥをたてて仏だん(祖霊)におそなえする。残った水で家族のミジナディ(水撫で)がおこなわれ、一年間の無病息災を祈願する。

なお、ワカミジを汲むときは「ワカミジ ワカワカトゥ クミソーリ」などと呪文を唱えるのが共通した儀式となっている。
元旦の早朝、ワカミジを汲む風景は沖縄の正月の風物詩ともなっていたのだが、現在は水道水を利用する家庭がふえた。

〔次回 8月25日|年中行事とヒヌカン ソーグヮッチその2〕

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 絵でみる 御願365日

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