門中の祖先神を祀る祭だんのことを「ウタナー」あるいは「カミウタナー」(神御棚)という。ウタナーはムートゥ(宗家)の当主と門中の女性神役が管理、保持する義務と役割を担っている。
門中制度の発達した地域(中・南部)では位牌に名前の刻まれてない祖先は、遠祖としてムートゥのウタナーに祀られるのが一般的である。当然のこと、ウタナーに祀られた遠祖はウコールを通して偲び、供養することになる。
ウタナーのある家は、ウフムートゥ(大宗家)かナカムートゥ(中宗家)で、それ以外の門中の成員の家にはないことになる。
いろいろな事由から、ナカムートゥが設立され、ウタナーを設置する際は、二・三男の分家の場合と同様に、大宗家のウコールから灰を分けてもらうようだ。
ウタナーは宗家の人たちはもちろんのこと、分家筋の父方の子孫によって拝まれる。
〔次回 10月6日|トートーメーを司祭するのは〕
ウタナー(御棚)
スポンサーリンク