鏡餅はもともと沖縄の正月には備えないものだが、いつのころからか不明だがヒヌカンや床の間などに供える家が見られるようになった。
ヒヌカンにウブク(赤)三つと酒と花米・塩そしてワカミジを供え、線香(ヒラウコータヒラとする地域が主)をともして、今日が正月だということを報告して、これから家族の健康祈願を行う旨を告げ、別の盆に用意した酒・花米・塩を戸口に置いて、一年間の家族の健康と一家の繁栄を祈る。
そのほかに、「ヒヌカンの上天の日の拝み」を行う地域も多く見られる。
戸口より庭にむかって家族の健康を祈願する風習も昭和の時代に入ってじょじょに衰微していったようだ。
〔次回 12月15日|ハチウクシとヒヌカン〕
年中行事とヒヌカン ソーグヮッチその3
参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 絵でみる 御願365日
スポンサーリンク