シジタダシ その2

代々の位牌に祀られている祖先を、世代をさかのぼって、マシジ(父方の血筋をひく男子)であるか否かを確認し、正していく行為を一般に「シジタダシ」とよんでいる。

マシジであるか否かの判断は、当事者が記憶している範囲であれば黒白がつけられようが、何世代もさかのぼって確認する作業は、ほとんどの場合、当事者だけでは手にあまる。確認できる客観的な資料もほとんどの場合は無い。だとすれば、その判断は霊能者の霊力を頼るということになる。沖縄のトートーメー問題に霊能者が深くかかわってくる理由もそこにある。

霊能者の判断により「シジタダシ」をしなければならないという「ハンジ」(判断)が出た場合は、当事者は霊能者の指示に従って「シジタダシ」を実践していくことになる。シジタダシをしないままのトートーメー(祖霊)は、御願が通らず、供養も受け入れないと信じられているからだ。

〔次回 3月16日|シジタダシ その3〕

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 絵でみる 御願365日

カテゴリー: トートーメー | タグ: , |

スポンサーリンク