ワラで左綱(ひだりない)にするところからヒジャイナーとよぶ。ヒジャイナーは左手を上に右手を下にして縄を綯ってつくり、通常とは逆になる。
かては生まれた赤子の魂が魔ものにとられないように産室の入口にはり魔よけとした。こうした習俗も失われてしまった。
年中行事の中でも、旧暦の2月の上旬におこなわれる「シマクサラシ」では、ヒジャイナーに牛や豚の骨をつけ、集落に通じる道に張りめぐらし、魔ものの侵入を阻止する習俗が受け継がれている。また御嶽などのイビをヒジャイナーで取り囲んで神域を画する境界としているのが散見される。
〔次回7月20日|ダシチャ、髪の毛〕
ヒジャイナー
参考書籍:沖縄の魔よけとまじない
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