聞得大君の就任式である「御新下り」の儀式の際に、御水撫をおこなった霊泉として、今なお人びとの信仰を集めているのが「与那原親川」である。
天地開びゃくの昔、浜の御殿(御殿山)に天降りした天女の御子の出産にあたり、産湯を召したという神話(『琉球國由来記』)に発し、王府時代は国王の久高島参詣、御新下りや東御廻りの際、首里出発後最初の拝所となった聖地である。また、休憩地として御用水を献じたところとも伝えられている。
その昔、与那原発祥のころ、親川を中心に村立てをはじめ豊富な水資源を利用して広い水田を拓いたと伝えられている。
現在、アブシバレーや五月ウマチー、与那原大綱引きなどには拝まれており、大綱引きはここから出発して、ここで終結する。
〔次回 8月10日|御殿山〕
与那原親川
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