御殿山

聞得大君の御新下りの際に仮屋が設けられ、規式の行われた聖地の一つである。

琉球国由来記』によれば、浜の御殿(御殿山)の神名は「アマオレツカサ」で、天女が天降りした場所と記されている。
古老の伝える話では、天女の身ごもった子は死産であったとする説と、無事に生まれはしたものの、お側人によって海に流されミズスルル(タジク)・タイワンダイ(マジク)となって浜に寄ってくるのだという説がある。

戦前までは小高い丘になっており、アダンなどの樹木が茂り、りっぱなお宮があったという。そのお宮も今次大戦で消失してしまった。

国王、聞得大君の東御廻りには、佐敷・知念・玉城への途次に浜の御殿・親川での儀式があったといわれ、そのため、尚氏だけは浜の御殿での祈願は欠かせないという。

〔次回 9月21日|馬天御嶽〕

参考書籍:沖縄の拝所 沖縄の聖地

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