火の神のタブー

タブーの多くは、火の神の前で不平不満、小言や悪口、陰口などの言動や無作法を戒めたもので、なるほどと思わせる事柄だ。

ところがなかには「火の神をひんぱんに移動してはならない」・「火の神は午の方角に向けるのは良いが、申の方角にむけてはならない」あるいは「火の神と門がむかい合うように設置するのは良くない」などという、にわかには理解し難い事柄もある。
ひんぱんな移動は、仏具をむやみに動かすなという戒めと共通した考え方からきているのであろう。

方位については、「午の方角」は豊穣の神の存する方位とされ吉方位とされているからであろう。「申の方角」がよくないとする理由は明確な根拠が示されていない。

門との関係では、祖霊を祀った仏だんと門がむき合うのもよくないとされていることと同じ理由からであろう。門から侵入してきた悪鬼・悪霊とダイレクトにぶつかるからだとされている。

〔次回 10月5日|ナンカヌスク〕

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 沖縄祝い事便利帳 絵でみる 御願365日

カテゴリー: 沖縄の年中行事 |

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