ニングヮッチウマチー(2月ウマチー)

四祭りと呼ばれる祭祀の一つで、旧暦2月15日に営まれる「麦穂祭り」のことである。
戦前は集落の神人たちが麦の穂3~7本を拝所に献じていたが、麦の栽培がなくなった現在ではこうした風習もなくなってしまった。

現在は、神人(地域によっては区長など)が花米とシルマシと呼称される未成熟の麦の穂でつくった酒(神酒)を持って集落内の拝所を巡拝し、人びとの健康と農作物の順調な成育を祈願している。
集落単位あるいは門中単位の行事として受け継がれ、家庭行事としてはすっかり衰退してしまった。

一部地域では今でも「シルマシ」をつくって供物としているが、多くの地域では代替品を用いているようだ。
麦の生産がほとんどみられなくなった現状では、「ニングヮッチウマチー」に対する認識に変化が生じるのは仕方のないことかもしれない。

〔次回 12月21日|ニングヮッチヒガン(春の彼岸)〕

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 沖縄祝い事便利帳 絵でみる 御願365日

カテゴリー: 沖縄の年中行事 | タグ: , , |

スポンサーリンク