此岸(しがん)と彼岸(ひがん) その2

沖縄では、死後の世界、いわゆる来世を「グソー」とよび、今を生きる世界、いわゆる現世を「イチミ」と呼称している。
人の死はイチミの川岸からむこう岸のグソーの世界へ渡ることを意味するとも考えられよう。

彼岸祭は、火の神・祖霊に供物を献じ、ウチカビを焚きあげて祖先の霊をしのびなぐさめる祖先祭祀の一つとして営まれているが、これまでの家族の加護に対する感謝の祈りをささげると同時に、家の安泰を祈願するのも行事の本旨となっているようだ。

春・彼岸の頃に咲くのが「彼岸ざくら」で、秋の彼岸のころに咲くのが「彼岸花」である。「暑さ寒さも彼岸まで」というが、沖縄の季節感にはピッタリこない。

〔次回 1月11日|屋敷の御願〕

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 沖縄祝い事便利帳 絵でみる 御願365日

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