沖縄の習慣・風習 - 法事からユタ・シーサーまで

武富集落（糸満市）の中央に、拝所のある公園といった趣きをたたえた小広場がある。小広場には「卯方ヌ嶽」・「ビジュル神」、隣接して「土帝君」の祠が建っている。 現在でも旧暦の９月には「ビジュルムヌメー」があり、集落の人びとはもとより近隣地域からも参詣者が訪れる。特に過去１年間に誕生した子どもの親は、昔からの習わしに従ってビジュル神、土帝君への祈願はかかさないという。 男の子の場合はビジュル神、女の子の場合は土帝君を拝むのが古来よりのしきたりとなっていたようだが、近年は性別に関係なく両拝所へ祈願する人 … 続きを読む →

沖縄では現在でも、多くの地域で生まれた子が無事に育つことを願い、あわせて家族の無病息災を祈るために、旧暦の９月（９日が多い）にビジュル（霊石）やティラ（テラ・拝所）にお参りする。 子育てや無病息災を主な目的としてビジュルやティラにお参りし、祈願することを「ビジュルムヌメー」あるいは「ティラムヌメー」という。 過去一年間に生まれた子を抱いて「ムヌメー」（物参り）する習俗は、中頭や島尻地方に多く見られる。現在でも、集落の人たちが参加する村落祭祀型のムヌメーをおこなう地域も多いのだが、個人的に子の健や … 続きを読む →