タグ別アーカイブ: ユレーウブン

戦後の結婚式事情

今まで見てきたように、戦前の婚礼儀礼は盃事、ミジムイ、ユレーウブンなどといった夫婦固めの儀礼もすべて、男性方の家の二番座でおこなわれていた。 戦後になってこのような家庭での結婚式は急速に減少し、婚礼の挙式方法も神前・仏前結婚がふつうにおこなわれるようになった。そうなると古式にかわってヤマト式の三三九度となるのは自然の流れというものであろう。 戦争をはさんで婚礼の挙式方法も大きく様変わりしたが、披露宴もすっかり変わってしまった。 戦前からニービチスージに近親者を招くという風習はあったが、今日見られ … 続きを読む

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 沖縄祝い事便利帳

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ニービチスージ その2

ミジムイの儀礼がすむと、次に膳に盛られたごちそうを花婿と花嫁がいっしょに食べる「ユレーウブン」と称される儀礼があった。 膳に盛られるごちそうは「盛り飯」(ムイウブン)、「みそ汁」(とうふ入り)、「チクラグヮー」(小魚)、「ラッキョウ」、「ルクジュウトウフ」(とうふの塩揚げ)、「タコの足」(首里・那覇)などだが、地域的な差が大きい。 一つの飯を二人で食べ、心の結びつきを強くするという意味があるとされている。それだから、本来は実際に食べるものだが、徐々に変化し、食べるまねだけをするようになったとされ … 続きを読む

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ニービチスージ その1

ニービチスージ(祝宴)に入る前に、2つの重要な儀礼が行われる。一つが「ミジムイ」(水盛)で、もう一つが「ユレーウブン」である。 男性家へ到着した花嫁一行は縁側より二番座(仏間)へ招き入れられる。 花嫁は座敷の上座(仏だんにむかって右側)にすわり、対面に花婿がすわる。 二人の前には、ごちそうを盛り、水の入った椀の置かれた膳が用意される。仲立ちの女性が椀の水に右手の中指をひたし、まず花婿の額に3回つけ、それから花嫁の額に同じように3回つける。 水によって二人は浄められることになるというわけだ。これが … 続きを読む

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