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おもしろ石敢當 その1
数は少なくなってしまったが、各市町村に残っている伝統的な石づくりの石敢當には実に個性的なものが多い。 そのほとんどは重量感あふれる自然石(琉球石灰岩=ニービと呼称される細粒砂岩)である。 石に刻まれた文字も、巧拙は別にしてもそれぞれに味わいがある。恐らく石工の手によって刻み込まれたのであろう。また、大きさに違いはあるものの長い風雨に堪えたゴツゴツした石面からは石の持つ呪力が放たれているようにも思える。 小路の突き当たりに立てられたこれらの石敢當を見ていると「敢えて当たって霊力どもをねじ伏せて従わ … 続きを読む
参考書籍:沖縄の魔よけとまじない
石敢當のルーツ
沖縄では、「ヤナカジ・シタナカジ」とよばれる悪霊や悪鬼、妖怪どもは道を直進してやってきて、その突き当たるところでたむろすると考えられている。 このような場所でたむろするヤナカジ・シタナカジを追い出さなければ、いずれ屋敷の中に入り込み災厄をもたらしてしまう。それだから「ヤナカジゲーシ」とよばれる「悪風返し」をする必要があるわけだ。 ヤナカジゲーシの役目を果たしたのが、はじめは文字の刻まれていない自然の石であった。数は少なくなったとはいえ、このような自然の石が見られる理由でもある。 自然の石に、ある … 続きを読む
参考書籍:沖縄の魔よけとまじない