ルール その3

前回の「イナググヮンス」とともに、もっとも厳格に守るべきルールとされているのが「マシジ」によるトートーメーの継承である。 マシジとは父方の血筋をひく者をさし、母方の血筋は除かれる。 言うまでもないことだが、血筋をひかない者(血縁関係のない者)は、いかなる理由があってもトートーメーの継承者として認めないし、祖霊といっしょに祀ることは許されない。 こうしたルールを破ってトートーメーを継承することを「タチーマジクイ」(他系混ぜ込み)といってタブーとされているのである。 タチーマジクイのあるトートーメー … 続きを読む

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 絵でみる 御願365日

カテゴリー: トートーメー | タグ: , , , |

ルール その2

トートーメーの継承問題で、常に社会的な関心を喚起しているのが「女性を継承者として認めない」、いわゆる「イナググヮンス」(女元祖)のルールである。 女性(娘)は将来、生家を出て嫁にいき、夫とともに嫁ぎ先の先祖としてまつられなければいけない、とする考え方が根底にある。したがって、娘(女性)ははじめからトートーメーの継承者としての資格は剥奪され、生家の祖霊としてまつられる権利を奪われているわけだ。 「トートーメーに財産はつきもの」とする慣習が根強く生きている沖縄では、時として新民法で保証された財産の分 … 続きを読む

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 絵でみる 御願365日

カテゴリー: トートーメー | タグ: , |

ルールその1

理想的なトートーメーの継承を実現するために、四つのルールが定められていることは前回で述べた。 四つのルールの中でも、筆頭に位置するのが「嫡男継承」である。 いかなる理由があっても、トートーメーの正統な継承者は長男でなければならないとする考え方である。その考え方を反映させたのが、一つの世代で一組の夫婦のみをトートーメーとしてまつるという「トートーメーの理想的なまつり方」である。 長男によって代々にわたって継承され、長男夫婦のみが祖先としてまつられるトートーメーこそ、沖縄人の描くトートーメーの理想の … 続きを読む

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 絵でみる 御願365日

カテゴリー: トートーメー | タグ: |

四つのルール

サワリ(障り)のない「トートーメー(位牌)の継承」を実現するために考え出されたのが「四つのルール」である。 その一つが「嫡男(ちゃくなん)による継承」だ。 トートーメーは代々長男によって継承されるのが理想とされている。だから、仏ダンに安置されている位牌立てには、代々長男夫婦のみがまつられているのが、もっともよいトートーメーとされているわけだ。 したがって、いかなる理由があっても、長男をさしおいて二男・三男がトートーメーを継承するのはタブー(チャッチウシクミとして)とされてきた。しかも、その場合の … 続きを読む

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 絵でみる 御願365日

カテゴリー: トートーメー | タグ: , , , , , |

トートーメー(位牌)を知ろう

日本社会は家(名)の継承、沖縄社会はトートーメー(位牌)の継承がお家の一大事。 トートーメーを通して、祖先の霊をなぐさめ、その加護を願うのは主婦のたいせつな役目である。 うれしいとき、悲しいとき、祝い事があったとき、困ったとき、とにもかくにも主婦たちはトートーメーの前で手をすり合わせて一心に祈る。 沖縄のほとんどの人が「信仰は?」ときかれて、一瞬とまどったのち「祖先崇拝」、いわゆる「トートーメー信仰」と答えるゆえんでもある。 正当な「シービチ」(継承者)に恵まれた家庭は安泰だが、そうでない家庭は … 続きを読む

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 絵でみる 御願365日

カテゴリー: トートーメー | タグ: , , , , |
4 / 41234