平安名のフトゥキントーのビジュル

地元ではビジュルを祀った祠の建っている場所を「フトゥキントー」とよんでいる。平安名の横断農道として知られる「ワイトゥイ」を通り抜け、それにつづく農道をすすむと、まわり込む森の裾野の一角に、雑木を伐採して拓けた小広場が見えてくる。 その広場の一隅に岩かげを思わせる小さな洞くつが顔をのぞかせ、洞くつの奥に石が積み回され、その前に石体一対が安置され、三基のウコールが配置されている。 石体一対は霊石とされ、「フトゥキントーのビジュル」とよばれている。古くから平安名集落では、子どもが生まれた家庭では必ず、 … 続きを読む

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宇堅荒吹きのビジュル

脚下に荒々しい波が吹きあげる海岸べりのごつごつした岩場の一角に、鍾乳石が見られる小さな洞くつがある。 洞くつ入口をふさぐように破損した石体を霊石として祀った拝所がある。その昔から霊験あらたかだとして地域の人びとによって尊拝されてきた「荒吹きのビジュル」である。 1960年代まで安置されていた石体(一対)は割れてしまったのか、現在はそのかけらがビジュルとして祀られている。 もっぱら個人的に参詣者が主なようで、特に霊能者が依頼者を伴って拝みをする姿がよく見られるという。かたわらにうち棄てられたヒラウ … 続きを読む

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兼箇段のビジュル

具志川兼箇段集落後方の森の中にある兼箇団グスクの西側のふもとに、シーミーや八月十五夜などに集落をあげて盛大な祭りがおこなわれる広場がある。 広場には兼箇段の里主所の殿が建ち、その対面に舞台仕立ての建物がある。その右手すみに岩がかぶさるようにしてできた小さな洞くつがあり、その入口にやや大きめの霊石が祀られている。霊石はビジュルとよばれており、普天間権現のクサイ(一対)として人びとが信仰し、特に子育てに霊験あらたかだということで、生まれた子の健やかな成長を願う人びとが拝んでいるようだ。 現在、旧暦の … 続きを読む

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与久田のソーチヌテラ

小規模とはいえ、見た目には完全に鍾乳洞である。ただ入口にセメントづくりの鳥居があるせいなのか道路沿いの入口付近に「宗地御宮入口」の石碑がある。 鳥居をくぐった先に、洞くつ(鍾乳洞)に下り降りる階段があり、わきにウコール一基が置かれている。ウコールのわきには祭だんらしきものが設置されており、一般の参詣者はここで拝んでいるのであろう。 洞内の真正面にやや発達した鍾乳石があり、ご神体となっているようだ。旧暦の9月には「テラムヌメー」(寺参り)が集落の人びとによって営まれている。 近年、パワースポットブ … 続きを読む

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安富祖のビジュルメー

恩納村安富祖集落の「鎮守の森」の中にある。複数の拝所が点在する鎮守の森全体がパワースポットといえよう。 農道わきに顔を出す階段をのぼっていくと、セメントづくりの祠の建つ小広場に行き当たる。地元で「ウカミヤー」(御神屋)とよばれており、祠の中には中央に「御嶽神」、むかって左側に「安富祖のビジュルメー」と称される霊石がまつられている。 海に浮いていたと伝わる霊石は、いつの間にかなくなり、現在は近接するボージガマの鍾乳石を打ちかいた石体をビジュルとしてまつっている。 ウカミヤーの近くにあるもう一つの祠 … 続きを読む

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安和の部間権現

北部地方の権現信仰の中心である。公的な史料がないこともあって、いつ、だれによって創建されたのか今日現在でも明らかにされていないが、古くから霊験あらたかな霊場として、多くの人びとに尊崇されてきたようだ。 名護市安和に展開する採石場に隣接したところにある。道路わきから確認できる大きな鳥居をくぐり、灯ろうの建ち並ぶ参道をすすむと、その先に拝殿が見えてくる。拝殿の横をすり抜けると神殿につながり、その背後は柵で囲まれた洞くつ(鍾乳石)となっている。洞くつ内の鍾乳石が霊石とされ、ご神体となっている。 豊作、 … 続きを読む

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塩屋のハーミンジョウ

昔と変わらぬ絶景を誇る「ハーミンジョウ公園」へ至る階段の途中、右手の草むらの中に堂々の構えを見せる祠がある。 祠の中には二体の霊石がまつられている。霊石は俗に「ハーミンジョウのビジュル」とも呼ばれ、古くから「子育て」に霊験あらたかだとして人びとの信仰を集めてきた。 旧暦の9月9日にいとなまれる例祭では、紙でつくったウチカケ(白衣)をかぶせるのが古くからの習わしとなっていたという。しかし、現在その古俗を知っている人も少なくなってきたようだ。 とは言いながらも、現在も旧暦9月の「子育て祈願」は継続し … 続きを読む

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奥間の金剛山の拝所

奥間公民館内にあるゲートボール場から背後の森へむかうロープ状の道がある。ロープ状の道を進むと、森の中腹にある拝所(金剛山)前の広場入口に至る。 灯ろうのある祠の中には、ウコールをはさんで向かって右側に「南無阿弥陀仏碑」、左側に「金剛山碑」と刻銘された石碑がまつられ、その下段にウコール三基が安置されている。 金剛山は集落の拝所で、終戦直後まで旧暦の10月5日が例祭となっていたという。現在でもたいせつな拝所であることに変わりはないが、特に子が生まれた家庭では「子の誕生報告をかねた子育て祈願」は必ず行 … 続きを読む

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辺土のウガミのビジュル

辺土集落背後をとりまくように、蔡温時代の趣きを今に伝えてくれる松並木の美しい尾根の道が延びている。その尾根道の一部をとり込むように散策道が整備されている。 集落中央にある公民館背後の森の中に地元で「ウガミ」と呼ばれている一角があり、二つの拝所がある。 その一つは石の灯ろうとウコールが安置され、琉球開びゃく神話に登場する聖地「安須森」へのウトゥシドゥクル(お通し所)である。 もう一つが、二体の霊石がまつられ古くから子育て祈願の祭場となっている「ウガミのビジュル」である。 二体の霊石は男神と女神とさ … 続きを読む

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奥のイビガナシ

奥(国頭村)集落内を流れる奥川をはさむように公園が整備され、集落の対岸には宿泊施設が建っている。その背後にひかえる森が「イビウタキ」と称される集落の聖地で、横断するように遊歩道が敷設されている。「奥の細道」という立て看があるのだが、何故に「奥の細道」なのかはこの際不問とする。 奥の細道の終点(出口となっている)近くの木立の中にセメントづくりのやや大ぶりな祠があり、その中に三基のウコールが安置されている。「奥のイビガナシ」である。 近隣では、その昔から「子育て」のための祈願が行われていたという。 … 続きを読む

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