安須森散策 その2 拝所点描

安須盛り入口に左右が遂になるように設けられた拝所を分けて、目前の急峻な傾斜をよじのぼるようにすすみ、頂部にむかう。四連の岩山の南端に位置するのが、地元でシノクセとよばれる宜野久瀬嶽である。 急峻な斜面をよじのぼるように歩をすすめると、幹と幹をつないだロープが頂部にむかって延びているのが見えてくる。参詣者の道標の役目を果たしているわけだ。 ロープをたぐり寄せるように、不安定な足元を確かめるようにすすむと、林立した樹木がまばらになり、頭上をおおっていた緑の天井をつき抜け、陽光のふりそそぐ大岩の袂に立 … 続きを読む

参考書籍:沖縄の拝所 沖縄の聖地

カテゴリー: 御願めぐり | タグ: , , , , |

安須森散策 その1

宜名真トンネルの暗いドームを走り抜けると、右手に畑地や原野が広がるところに至る。その原野の中に深緑色の四連の岩山が目に飛び込んでくる。 最初の三連の峰はラクダのコブのようにも見える。右側に回り込むように進むと連山の姿か変化し、やがて四連の峰の全体像が鮮やかに浮かびあがる。 南側の三つの峰は小さなコル(鞍部)で接してひとつづきの山脈をなし、北側の峰だけがやや独立したおもむきを伝えている。 地元の古老は、四連の岩山を南から順に「シヌクシ」・「アフリ」・「チザラ」・「イヘヤ」と呼んでいる。 聖なる杜と … 続きを読む

参考書籍:沖縄の拝所 沖縄の聖地

カテゴリー: 御願めぐり | タグ: , , , , , |

聖地巡拝

沖縄の聖地を巡拝するコースは大きく分けて三ルートがある。 その一つが、琉球の国づくり神話の中に登場する「御嶽巡り」(ウタキめぐり)だ。 神話の中で神のつくりたもうたとされる御嶽は複数あり、そのうち象徴的な「七御嶽」あるいは「九御嶽」を巡拝するのが「御嶽巡り」である。 二つ目が「ティダガアナ」(太陽の穴)に隣接すると考えられてきた玉城・知念・佐敷・大里(与那原も含む)の旧四町村に点在する御嶽や井泉、グスクの中の拝所などを巡拝し、国土の安泰と五穀の豊穣を祈願する「東廻り」(アガリマーイ)である。 三 … 続きを読む

参考書籍:沖縄の拝所 沖縄の聖地

カテゴリー: 御願めぐり | タグ: , , , , , , , , |

沖縄の聖地と拝所

季節を問わず、ところかまわず、地べたにごちそうをひろげ、祈りをささげる人の姿が見られるのが、沖縄風景の一コマである。 開びゃく神話にも登場する聖地を巡拝するウグヮンマーイもあれば、それぞれの親族一門が祖先ゆかりの地を巡拝するウグヮンマーイもあり、さらには現世ごりやくを願って巡拝するウグヮンマーイもある。 明けても暮れても気がつけば「ウグヮン」(御願)ということにもなりかねない。 本土の寺社参りのように、さい銭箱にひょいと小銭を投げ入れ、願いごとをすればよいという簡単なことではない。 ウグヮンドゥ … 続きを読む

参考書籍:沖縄の拝所 沖縄の聖地

カテゴリー: 御願めぐり | タグ: , , |
4 / 41234