ハチカソーグヮッチ(二十日正月)

正月行事のしめくくりとして、火の神・仏だん(祖霊)に正月の終わりを告げ、正月飾りをかたづける。 本島および周辺離島に見られる行事で、那覇市辻では「じゅりうま」と呼ばれる祭りが催される。 火の神に酒、ごちそう(ウチャワキ程度)をそなえ、二十日正月を営む旨を告げ、今日で正月も終了することを報告する。 仏だんにも同じ供物を献じ、家族がうちそろって正月のもてなしをすることができたことへの感謝の祈りをささげ、正月飾りをかたづけて、これからも家族が健康で家庭が円満でありますように、ミーマンティ ウタビミソー … 続きを読む

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ジュウハチヤ(十八夜拝み)

門中祭祀として営まれる行事の一つで、すべての家庭で見られるものではない。門中の守護仏として観音像を祀った宗家に出向き、一族の繁栄と家族の健康、子どもの加護を願い、月が昇るのを見はからって観音拝みをする。 旧暦の1月・5月・9月の18日に「十八夜拝み」と称して各地の観音堂を巡拝する人も見られる。 本島の中・南部には、病弱な子どもや子年生まれの子どもの守護仏として信仰され、上記の月の18日に観音堂巡りをする。 なお、観音堂巡りの際には、ウブク、マンジュウ、果物の盛り合わせなどをおそなえするのが一般的 … 続きを読む

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ジュールクニチー(十六日祭) その2

中・南部を中心とした本島地方では、後発の「シ-ミー」(清明祭)を最大の墓前祭として営まれ、ジュールクニチーは徐々に簡素化され、墓前祭としての意義も希薄になってきたようだ。 一方、門中組織がない、あるいは未整備の久米島、粟国、そして両先島地方では現在でもなお依然としてジュールクニチーが最大の墓前祭とされており、後発のシーミーは営まない地域が多く見られる。 那覇のミーグシクや瀬長島の浜は離島出身者の「ウトゥシドゥクル」としてよく知られているが、ジュールクニチーともなれば狭い岩礁が人であふれるほどだ。 … 続きを読む

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ジュールクニチー(十六日祭) その1

「シーミー」(清明祭)と並んで最大の墓前祭として営まれるのが、旧暦1月16日の「ジュウルクニチー」である。 「グソーの正月」ともされているように、亡くなった祖先の正月だとする観念があり墓前に供物を献じ、それをウサンデーして故人の霊をしのび、供養する。かっては毎年お墓参りをし、墓前祭を営むのが当たり前とされていたが、現在は三年忌をすぎると墓回りの清掃のみで済ませ、供物は仏壇のみとする家が増えたようだ。 過去1年間に亡くなった人のことを「ミーサー」(新霊)とよび、ミーサーのある家のジュールクニチーを … 続きを読む

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ソーグヮッチグヮー

本島の北部地方を中心に見られる行事で、南部地方や宮古・八重山地方ではほとんど見られない。 この日を折目の一つとして祈願し、正月の終わりとして正月飾りをかたづけるところが多い。 仏だんに「ンムニー」とよばれる水炊きしたいもを練ったものや豚の足を煮たものにウサチ(大根やきゅうりの酢のもの)を添えておそなえし、正月の終了を告げ、家族の健康と豊作を祈願する。 ソーグヮッチグヮーの行事もじょじょに衰退し、ことばだけが残っている地域も多くなってしまったようだ。別称を「十日四日」(トッカユッカー)あるいは「童 … 続きを読む

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ジューサンヤ

商売の神・金銭の神として信仰される関帝をまつる門中の例祭(正月・5月・9月の年3回)。特に9月の十三夜拝みがたいせつにされている。 関帝の掛け軸を飾った床の間に果物や菓子の盛り合わせをおそなえし、商売繁昌と一門の健康と繁栄を祈願する。 1690年以降、琉球王府でも春と秋に関帝の祭りをおこなうようになったとされ、民間でもクニンダの人びとや門中によっては本家の床の間に関帝の掛け軸をかけて正月・5月・9月の13日に拝むようになったと伝えられている。 〔次回 10月19日|ソーグヮッチグヮー〕

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ナンカヌスク

家庭ではこの日に「ナージューシー」をつくって仏だん(祖霊)、火の神におそなえし、家族の一年間の無病息災を祈願する。 まず、火の神にナージューシーと酢のものを添えて「ナンカヌスク」を営む旨を告げ、ついで仏だんにも同じ供物を献じて、家族の無病息災を祈願し、「ミーマンティ ウタビミソーリ」ということばを添える。 この日に村拝みをする地域や豊作祈願、仏だんの正月飾りをおろす地域もある。 本土の「ななくさの節句」は正月7日に7種粥を食べて邪気を払う年中行事だが、その際のななくさは「春の七草」である。 ナー … 続きを読む

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火の神のタブー

タブーの多くは、火の神の前で不平不満、小言や悪口、陰口などの言動や無作法を戒めたもので、なるほどと思わせる事柄だ。 ところがなかには「火の神をひんぱんに移動してはならない」・「火の神は午の方角に向けるのは良いが、申の方角にむけてはならない」あるいは「火の神と門がむかい合うように設置するのは良くない」などという、にわかには理解し難い事柄もある。 ひんぱんな移動は、仏具をむやみに動かすなという戒めと共通した考え方からきているのであろう。 方位については、「午の方角」は豊穣の神の存する方位とされ吉方位 … 続きを読む

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火の神の迎え(下天の拝み)

年末(旧暦の12月24日)に上天した火の神を迎える儀礼。全島的に見られる行事ではない。地域によっては、火の神が上天するという信仰もなく、従って下天の拝みもない。 下天の拝みは、火の神に酒・塩・赤ウブクをそなえ、線香を点して天の神さまのもとへ昇られたヒヌカンガナシーをお迎えする日であることを告げ、「福徳をもっておもどりになり、今年も一年間この家をお守りくださり、家族の健康と家庭円満でありますよう、守護してください、ウートートゥ」と唱える。 なお、下天の際に金銀財宝を持ってもどってくるという俗信が多 … 続きを読む

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ウフトゥシビー

ふつう「トゥシビー」といえば、数えで13・25・37・49・61・73・85・97歳に行う「ウフトゥシビー」をさす。マドゥトゥシビーと祈願する内容はほぼ同じだが、女子の13歳は盛大に行い、61歳以上は長寿を祝うという意味が強調される。 女子の13歳は、生家で行う最初で最後の祈願ということから盛大に行うようだ。次回のトゥシビーである25歳まで生家にとどまる女子はほとんどなかった時代の名残であろう。 61歳以上のトゥシビーは厄払いという意味以上に長寿を賀するという観念が強かったのだが、昨今の長寿社会 … 続きを読む

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