シジタダシとウグヮンマーイ その2

祖先系譜をたどるなかで、私生児あつかいされた7代目の祖先のことや何らかの理由で供養されていない6代目の祖先のことなど具体的な話を聞かされても、依頼者にそれを確認するすべはないというのが本当のところだろう。
さらにそのうえに、何百年も前の時代のことが現在の自分のかかえている問題とつながっていると指摘されても、にわかに信じ難い気持ちになるのは、これまた当然のことである。

しかし、ユタのハンジでは、私生児あつかいを受けた祖先を本来の地位にもどして供養しろとか、供養されていない祖先の霊(遺骨)をさぐり当てて供養しろという判断がくだされる。そして供養のための御願を入れるように求められる。
御願を入れる場所はこれまたユタのハンジによって特定される。

依頼者はユタ(ユタの指定したウグヮンサー)をともなって、祖先ゆかりの墓や御嶽、カー、拝所などを回って御願を入れることになる。よく言うところの「ウグヮンマーイ」をすることになるわけだ。

〔次回 5月28日|シジタダシは何のために〕

参考書籍:

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