真栄平のティラ

真栄平集落の背後の小高い森の中に「めへだいらむらの御嶽」と記された小石碑の立つ拝所がある。
古くは「メーディーラヌティラ」と呼称されていたようだが、こうした古名を知っている人も少なくなったようだ。

赤がわらをのせた殿には三段の祭壇が設けられており、その最上段に四体の霊石がまつられている。四体の霊石は「ビジュン」とよばれ、そのうちの一体に子を授ける霊力が宿っているとされ、地元はもとより島尻や中部あたりからも「子授け祈願」に訪れる人の姿が見られる。古くから「ヤシネーウヤ」としての信仰も集めているようだ。

旧暦の9月には集落の人たちも参加する「ティラムヌメー」の祭事があり、子どもの健やかな成長を願う「子育て祈願」がおこなわれている。
なお、ビジュンは観音堂のクサイ(一対)とも見なされており、ティラムヌメーの後に観音堂を参詣するのが習わしとなっている。

〔次回 7月29日|真壁のティラ〕

参考書籍:沖縄の聖地

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