首里に住む崎山里主という者が、ある日海で釣りを楽しんでいると、不思議な光を放つ石がある。
きっと霊石にちがいないと家に持ち帰り、たいせつに安置し日々拝んだところ、次々と願いが叶えられた。
このことを知った人びとが霊石を奪取せんと押し寄せてきた。霊石を守ろうと必死に逃げた里主が波上山まで来たところ、「我は熊野権現である。この地に社をたてて祀れば守護神となる」という神の声が聞こえてきた。
そこで里主は、そのことを王府に申し立て、社殿を建てて霊石を祀った。
古くは「ニライカナイ信仰」に始まるとされる「波上宮」だが、後年、神のお告げにより、王府が熊野三神を祭ったとされている。それ故に、その昔は「波上山権現」とよばれていたといわれている。
〔次回 10月6日|波上山権現〕
波上山権現 その1
参考書籍:沖縄の聖地
カテゴリー: 沖縄のパワースポット
タグ: 波上宮, 波上山権現, 熊野権現
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