ハチウクシ

要約していえば仕事始めの儀礼のことである。農村地域では「ハチバル」(初畑)漁村地域では「フナウクシ」(舟起し)の儀礼がおこなわれる。ただし、近年「ハチバル」の儀礼は衰退著しく、「フナウクシ」だけが漁業の盛んな地域で行われているにすぎない。

いずれも、はじめに「火の神」に「ハチウクシ」をおこなう旨を告げる。
「ハチバル」では、農具を庭先に集めて、酒・花米・塩をそなえて作物の豊作を祈願する。農具に塩をふりまくところや、クワを地面に3回振り下ろす所作をする地域もあった。

「フナウクシ」では、大漁旗をかかげた舟に若松をたて、酒・花米・塩をそなえ、舟霊に豊漁と航海安全を祈願した後、酒宴を開く。
なお、この日(旧暦の2~3日)に「カーウガミ」(井泉拝み)をする地域も多い。

〔次回 8月31日|カーウガミ〕

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 沖縄祝い事便利帳 絵でみる 御願365日

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