「シーミー」(清明祭)と並んで最大の墓前祭として営まれるのが、旧暦1月16日の「ジュウルクニチー」である。
「グソーの正月」ともされているように、亡くなった祖先の正月だとする観念があり墓前に供物を献じ、それをウサンデーして故人の霊をしのび、供養する。かっては毎年お墓参りをし、墓前祭を営むのが当たり前とされていたが、現在は三年忌をすぎると墓回りの清掃のみで済ませ、供物は仏壇のみとする家が増えたようだ。
過去1年間に亡くなった人のことを「ミーサー」(新霊)とよび、ミーサーのある家のジュールクニチーを「ミージュールクニチー」と呼称し、通常のジュールクニチーより盛大に営むならわしがある。
ミージュールクニチーは墓前祭として営み、重箱チュクンに果物と菓子の盛り合わせなどもおそなえし、家族全員が墓前に集まり、霊をなぐさめ供養する。またミージュールクニチーには親戚縁者も焼香する習わしがある。
〔次回 11月2日|ジュールクニチー(十六日祭) その2〕
ジュールクニチー(十六日祭) その1
参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 沖縄祝い事便利帳 絵でみる 御願365日
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