タグ別アーカイブ: イチミ
此岸(しがん)と彼岸(ひがん) その2
沖縄では、死後の世界、いわゆる来世を「グソー」とよび、今を生きる世界、いわゆる現世を「イチミ」と呼称している。 人の死はイチミの川岸からむこう岸のグソーの世界へ渡ることを意味するとも考えられよう。 彼岸祭は、火の神・祖霊に供物を献じ、ウチカビを焚きあげて祖先の霊をしのびなぐさめる祖先祭祀の一つとして営まれているが、これまでの家族の加護に対する感謝の祈りをささげると同時に、家の安泰を祈願するのも行事の本旨となっているようだ。 春・彼岸の頃に咲くのが「彼岸ざくら」で、秋の彼岸のころに咲くのが「彼岸花 … 続きを読む
マブイワカシ
生者と死者の霊を分かつ儀礼のことで、多くの地域ではシンジュウクニチの焼香がすんだ後、ユタの司祭のもとでマブイワカシの儀礼がおこなわれる。 地方によって「ナーチャヌミー」(葬式の翌日)あるいは3日目にこの儀礼をおこなうところもあるようだ。 家族および臨終に立ち会った者たちが参加しておこなわれるマブイワカシは、亡くなった者との最後の別れの儀式ということになる。 死者に対して明確に現世との絶交を示す意味があり、現世に対する未練を断ち切り、成仏を願うことにもつながるとされている。 ユタや地域によって儀礼 … 続きを読む
参考書籍: