タグ別アーカイブ: ヤシチヌウグヮン

浄めの儀式

安全祈願が終了すると、家主と棟梁が祭場にそなえた木材を、手斧あるいはのみやげんのうで3回たたく。その後に、米と塩を屋敷の周囲にまいて儀式は終わる。 儀礼の最後は「ティンダティスージ」(ティンダティユーエーとも)とよばれる宴がはられ、参列者にささやかなごちそうと祝い酒がふるまわれる。ごちそうは肉・とうふ・天ぷらはつきものだとするのが古くからの習わしであった。 現在では、先に述べた「ヤシチヌウグヮン」と「ティンダティ」をまとめて、本土式の地鎮祭として営むケースが増えてきたようだ。 かってはこの儀礼に … 続きを読む

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 沖縄祝い事便利帳

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家づくりの儀礼 その2

地域によっては現在でもなお、家づくりを始める前に工事中の事故、家族の病気などといった理由から、「ヤシチヌウグヮン」を必須の条件とする人が多い。 あるいはまた、新築の家に「嘉利」(カリー)をつけるという意味からもヤマト式の地鎮祭ではなく、沖縄古来の「ヤシチヌウグヮン」でなければならないと考える人もいる。住宅地として使用された経歴のある土地に新築する場合は、整地終了後に吉日を選定して「ヤシチヌウグヮン」をする。 シルカビの上にヒラウコー(タヒラ)を置いて(ヒジュルウコー)、酒、花米、ごちそうを盛りつ … 続きを読む

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第46回 地鎮祭

家づくりも請負制度に変わった現在では「ヤシチヌウグヮン」と「ティンダティ」をいっしょにしたヤマト式の「地鎮祭」にとってかわられた。 したがって手斧やげんのうなどで木材をたたくかわりに、どこでも見られる鍬で土を三回かく仕草をする儀式になった。 〔次回 12月12日|第47回 ヒージャー汁〕

参考書籍:トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 沖縄祝い事便利帳

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主婦のおこなう屋敷の御願

家族が日々の暮らしを営んでいる家・屋敷は、「ヤシチガミ」とよばれている神々に守られ、浄められていると信じられている。 こうした家・屋敷を守護し、浄めてくれる「ヤシチガミ」に感謝し、あわせて家族の健康と家の繁栄を祈願するのが「ヤシチヌウグヮン」(屋敷の御願)である。 一般的に家庭の主婦がおこなう「ヤシチヌウグヮン」は、年2回、旧暦の2月と8月の春秋の彼岸の入りをめやすとするものと、旧暦12月24日の「ウグヮンブトゥチ」のときにいっしょにおこなうものがある。 2月と8月におこなうヤシチヌウグヮンは、 … 続きを読む

参考書籍:琉球風水 福を招く家づくり墓づくり 絵でみる 御願365日 三山とグスク

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ユタグトゥ(ユタ稼業) 第1回目

前回シリーズでは「ユタになるまで」を31回にわたってお話した。 チヂアキの達成によって、それまで積み重ねてきた体験をもとにしてカミミチに踏み出す準備がととのい、ユタコーヤー(依頼者)の訪問をきっかけとして、いよいよユタ稼業に入っていく。それと同時にユタ修行が完結するということを述べた。 今回から、新しいシリーズとしてユタ稼業の実践をのぞき見ることにする。 ユタグトゥのことをあえて難しいことばで表現すれば「巫業」という。ユタの行なう業(仕事)のことで、手っ取り早く言えば「ユタ稼業」ということになろ … 続きを読む

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屋敷の神々

不幸がたてつづけに起こったり、思わぬ事故や事件に家族がまきこまれたりすると、沖縄の人びとはその原因を「ヤシチヌアレ」(屋敷の荒れ)という独特な表現でいい表わす。 家・屋敷がけがされて荒れてしまい、屋敷の神々の怒りを買ってしまったというのである。 それだから、屋敷の神々をなぐさめ、怒りをしずめるために「ヤシチヌウグヮン」を行う。 屋敷の神々は、とても怒りっぽい神さまとみえて、定期的(年に2~3回)は御願をしなければならないとされている。それ以外でも、先ほどのように予期せぬ不幸にみまわれると、屋敷の … 続きを読む

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