タグ別アーカイブ: 花米
「ナージキ」
出産した夕方から7日目までの間に「ナージキ」とよばれる命名の儀礼がおこなわれる。いわゆる「命名式」だ。 ただ、ナージキの儀礼で命名される名まえは、ワラビナー(童名)で、戸籍に記載される本名ではない。 したがってワラビナーをつける風習がすたれてしまった現状では「ナージキ」の儀礼も沖縄社会から姿を消してしまった。 消えた習俗の一つになってしまったというわけだ。 ナージキの儀礼はふつう、祖母が中心になっておこなわれた。 供物をそなえた「ヒヌカン・トートーメー」の前でおこなわれる儀礼と、小道具を使って「 … 続きを読む
2月と8月の屋敷の御願
一般的に家庭の主婦が司祭する屋敷の御願は、旧暦の2月と8月の彼岸の入りをめやすとしておこなわれるものと、旧暦の12月24日の「御願解き」(ウグヮンブトゥチ)といっしょにおこなわれるものがある。 今回は、2月と8月におこなわれる屋敷の御願を取りあげる。2月と8月はそなえるものから拝み方まで共通している。 拝む順序は地域によって若干の差があるが、拝む屋敷の神々はほぼいっしょ。ただカー(井泉)やフール(豚便所)は屋敷内からほとんど姿を消してしまった。フールのかわりに近代的なトイレを拝む人もいるが、伝統 … 続きを読む