4 「カミダーリ」

サーダカンマリが精神的に不安定な状態のときに、カミや祖先の霊がのりうつり、はた目からみると、「フリムン」(狂人)にも似たような言動をとる状態を「カミダーリ」とよんでいる。一般の人にとって「フリムン」と「カミダーリ」をみわけることはとてもむずかしいとされている。また、いつの時点からカミダーリに入ったかを判断するのもむずかしい。 ユタによっては、ある特別の体験をきっかけにはっきりとカミダーリに入ったと認識するものもいるようだが、ほとんどの場合、知らず知らずのうちにカミダーリの状態になっていくようであ … 続きを読む

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3 「異常行動の理由」

サーダカンマリをみつけて、「マジムン」(魔もの幽霊など)をみせたり、聴かせたりするのは、「祖先の霊」や将来サーダカンマリの守護霊(神)となるとされている「カミ」だとされている。 祖先の霊やカミは、サーダカンマリをとおして生きている者に伝えたいことを知らせるのだと考えられている。いわば、祖先の霊やカミの存在する霊界と人間界の仲だちをさせているというわけだ。 わたしたちからみると、異常としか思えないようなサーダカンマリの行動も、ちゃんと理由があるということになる。ところがやっかいなことは、こうした異 … 続きを読む

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2 「サーダカンマリ」の判定

幼少時の幻覚症状をただちに精神異常と判断することはなかなかむずかしいだろうし、ましてや、それが「サーダカンマリ」が原因だと考えるのは不可能に近い。 しかし、それがつづいたり、頻度が高くなったりしてくると、いよいよ精神的な異常ではないかと疑ったりするのは、無理からぬことである。 それがとつぜん、知るはずもない祖先のことを言ってみたり、死者に出合ったと口ばしったり、あるいはとなり近所の人の死を予告したりすると、もはやただごとではなくなってくる。 そうなると、家族は医者通いをはじめることになる。しかし … 続きを読む

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1 「サーダカンマリ」

生まれながらにそなわっている霊力や霊感が人並み以上に強い人のことを「サーダカンマリ」とよぶ。しいて日本語にすると「性高い生まれ」と表記することになる。だが、今いちピンとこない。そのほかにも「ンマリダカサン」(生まれ高い)とか「シジダカサン」(セヂ高い)などとも言うのだが、ウチナーグチのニュアンスをピタリと言い当てることばがない。 いずれにしても、幼いころから霊力を発揮して、まわりの人を驚かせてしまうことが一度や二度ではないといわれている。 「サーダカンマリ」の人は、 1 生まれつき虚弱体質で神経 … 続きを読む

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