2 「サーダカンマリ」の判定

幼少時の幻覚症状をただちに精神異常と判断することはなかなかむずかしいだろうし、ましてや、それが「サーダカンマリ」が原因だと考えるのは不可能に近い。
しかし、それがつづいたり、頻度が高くなったりしてくると、いよいよ精神的な異常ではないかと疑ったりするのは、無理からぬことである。

それがとつぜん、知るはずもない祖先のことを言ってみたり、死者に出合ったと口ばしったり、あるいはとなり近所の人の死を予告したりすると、もはやただごとではなくなってくる。
そうなると、家族は医者通いをはじめることになる。しかし、ほとんどの場合、原因は不明のまま、身体不調という診断がくだされるようだ。
当然、幻覚症状がおさまるわけはなく、こまりはてた家族は、最後のたのみとしてユタにすがることになる。

こういう人がユタのもとを訪れると、判で押したように「サーダカンマリ」というハンジを受ける。一見異常にもみえる行動の原因も、精神的な異常ではなく、「サーダカンマリ」なるゆえの理由のある行動だとされることになる。

参考書籍:

カテゴリー: ユタになるまで |

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