ニービチとは婚礼のことであり、嫁入りの日を中心とした一連の儀礼の総称である。
婚約祝いの「サキムイ」、結納の「クファンムイ」、婿入りの「ムクイリ」、嫁迎えの「ユミソーイ」、そして結婚祝いの「ニービチスージ」がある。
今でこそ沖縄の結婚式といえば、盛大な披露宴、祝い客の多さ、余興大会もかくやと思わせるほどの数々の出し物等々、まるで有名人かスターの結婚式と見間違うほど華やかなものとして知られているが、かってのニービチはまことに質素なものであった。
種々の儀礼は、それぞれの家庭のナカメーと呼ばれる二番座(仏間)で行われるのが一般的であった。そして、集落の人びとが祝いにかけつけるのがせいぜいであった。
結婚を祖先の霊の前で行い、報告するという形式を重んじていたのである。
〔次回 7月1日|サキムイ〕
ニービチ
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