普天満宮

結婚してもなかなか子宝に恵まれないときは、普天満権現内のビジュルを拝むのが習わしのようになっていたという。
ビジュルは洞くつ内の南側にあり、その前に安置されたウコールにヒジュルウコーをそなえ、供物をささげて「子授け」を祈願し、最後に夫婦でビジュルをなでるのが古くからの拝み方であったようだ。

洞くつ内に至る小さな階段を下り降りると、右手の壁面にビジュルと呼称されている石体があり、正面中央に建つ奥宮とよばれる祠の左側に「竜宮神」、右側に「火の神」が祀られている。また、宮内に普天満権現とよばれていた時代の霊石3体が安置されており、阿弥陀、薬師、正観音の象徴だという。
子授けの神、竜宮神、火の神ともに琉球古来の神々であり、現在でもなお沖縄の人びとが厚い信仰をよせている。

1644年以降、国王の普天満参詣が公式行事となってから、一般の人びとも参詣するようになり、航海安全や豊漁、子孫繁栄を祈願するようになったという。 1879年の廃藩置県によって「普天満宮」と名称を改めている。

〔次回 6月17日|嘉数のテラガマ〕

参考書籍:沖縄の聖地

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