離婚した女性が一家を構えた場合

当然のことだが、亡くなった後は位牌を仕立てて祀られることになるのだが、離婚しているのだから、ふつうは元の夫といっしょに祀られることはない。
実家にもどった場合は、死亡後は何らかの形で実家で祀ることになるのだが、嫁ぎ先の祖先として夫といっしょに祀られるという理想の形からは、はずれることになる。
実家にもどらず一家を構えた場合は、二つのケースが考えられる。
〔A〕男の子がいる場合〔B〕男の子がいない場合である。

〔A〕の男の子がいる場合は、当然、亡くなった場合は、その子によって位牌が仕立てられ祀られることになる。ただこの場合も、女性が一家の創立者(タチクチグヮンス)ということになり、イナググヮンスとして禁忌の対象になるようだ。

〔B〕男の子がいない場合は、シービチ(継承者)がいないということになり、独身のまま死亡した娘と同じ扱いとなる。当然、実家の祖先と同じトートーメーに祀ることは許されず、別仕立ての位牌によって祀られることになる。

〔次回 12月3日|子どもがいる女性が離婚した場合〕

参考書籍:家庭でつくる 沖縄行事料理とふるまい料理 トートーメーQ&A スーコーとトートーメー 絵でみる 御願365日

カテゴリー: トートーメー |

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