いろいろなケースが想定されるが、そのまま再婚もせずに亡くなった場合は「妻は夫とともに祀られるべき」だとする理想の形からははずれることになる。
ケース①としては「子を夫のもとに残したまま離婚した」場合。
1)再婚しないで亡くなったときは、独身のまま亡くなった場合と同様の扱いとなり、アジカイグヮンスとして生家で祀られるのがふつうである。なお、アジカイグヮンスを防ぐ手段として、亡くなった後位牌だけを夫のもとにもどす「イーフェーニービチ」という方法もある。しかし近年、こうした風習もあまり聞かれなくなったようだ。
2)再婚したときは、言うまでもないことだが亡くなった場合は再婚先の祖先として祀られる。
ケース②としては、子をひきとって(連れ子)離婚した場合。
1)再婚しないまま亡くなったときは、当然子によって祀られる。
ただし、この場合は女性がタチクチとなるイナググヮンスということになる。
2)再婚したときは、再婚先の祖先として祀られる。
ただし、この場合でもトートーメーの継承者としては夫の連れ子(男子)か、あるいは再婚した夫との間にできた子(男子)にかぎられるということになる。
〔次回 10月8日|離婚した女性が一家を構えた場合〕
子どもをもつ女性が離婚した場合の祀り方は?
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