グヮンスとは、祖霊を意味すると同時に位牌のことも指す。「ウシクミ」とは押し込めることで「ウシクミグヮンス」とは文字通り押し込められた位牌という意味である。
本来は、グヮンスとして祀られなければならない祖先の霊を、何らかの理由で祀っていない場合をさすことが多い。
具体的には、嫡子(長男)であるのにあやまって私生児として扱われ、祖霊として祀られていないケースなどがあげられる。
このような場合は、本来の地位(嫡子)にもどして供養し、祖霊として祀らなければならない。供養のうけられない霊は、シラシとしてサワリを起こすとされているからだ。
かと言って、三山時代までさかのぼってウシクミグヮンスの存在を指摘されても、確認のしようがないのが事実である。このような場合、ウシクミグヮンスの存在を指摘し得る能力を持つのはユタと相場が決まってくる。
ユタによってウシクミグヮンスの存在が明らかにされると、おわびの御願を入れることになる。このおわびの御願のことを「ウスリカキーン」という。
〔次回 11月19日|フタバウシクミ〕
ウシクミグヮンス
参考書籍:
カテゴリー: ユタグトゥ(ユタ稼業)
タグ: ウシクミ, ウシクミグヮンス, ウスリカキーン, グヮンス
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