沖縄の習慣・風習 - 法事からユタ・シーサーまで

沖縄には「ガマ」と呼称されている洞くつが無数にある。その中には、精霊みなぎる霊地「ニライ・カナイ」へ通じていると信じられてきたガマも少なくない。

このようなガマは、人びとの願いを叶えてくれる祈願の対象とされてきた。人びとは子が授かることを願い、ヒャクハタチ（百二十歳）の長寿、家内安全を祈願する場として祈りを捧げてきた。　ガマは霊験あらたかな聖地（霊地）として人びとの厚い信仰をあつめてきたのである。

ガマの一つに「クヮッナシガマ」（子授けガマ）と呼称される洞くつが沖縄各地に点在している。文字通り「子授け祈願」がおこなわれる霊地とされているのだが、今風に言えば「パワースポット」ということになるのだろう。　次回から、本島北部より順にクヮッナシガマの一つひとつを紹介していくことにする。

〔次回　2月4日｜辺野喜のクヮッナシガマ〕