カミダーリ

サーダカンマリの者が精神的に不安定な状態のときに、カミの霊が憑依し、はたから見ると狂人(フリムン)にも似たような行動をとる状態を「カミダーリ」とよんでいる。それだから、一般人にはカミダーリと狂人を見分けることはとても困難だといえよう。

あてもなく彷徨し、死者の霊をみたとか、死者にあったなどとあり得ないことを口走ったりすると、通常は気がふれた者(ターリングヮ)と見なされる。ところが、それが「カミグトゥ」(神々のこと)にかかわる場合は「カミダーリ」と判断されるケースが出てくるわけだ。さりながら、「カミダーリ」を最終的に確認するのはユタのハンジ(判示・判断)にゆだねられる。

カミダーリの状態に入った者は、心身の不調がはなはだしく、身をさいなまれるほどの懊悩や苦痛を味わうとされている。

〔次回 4月29日|カミダーリ その2〕

参考書籍:琉球風水 福を招く家づくり墓づくり

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