文字通り、兄弟が重なることである。一つの位牌立てに兄弟が並んで祀られることを忌む四大タブーの一つとされている。
次・三男以下は、将来分家として一家を構え、何れ亡くなったときはその家の「タチクチ」(創立者)として祀られ、その長男によって継承されるべきだとするのが一般的である。何らかの理由で次・三男以下がタチクチとして祀られない場合(未婚のまま死亡するなど)は、生家の仏だんに祀られることになる。
その際にも「チョーデーカサバイ」をさけるために、祖先の位牌とは別に位牌を仕立てて祀る。 ただ、「チョーデーカサバイ」に対するタブー視は地域偏差もあり、「イナググヮンス」や「タチーマジクイ」のように厳格なものではないようだ。もちろん、四大タブーを絶対視する地域が多いのだが、「チョーデーカサバイ」に対しては比較的寛容な姿勢を見せる地域もある。
チョーデーカサバイと同じ意味合いで「イチュクカサバイ」もタブーとして忌む地域もある。いとこ同士であっても同じ位牌立てに名前をつらねて祀ってはいけないということだ。チョーデーカサバイの延長上にあると思うのだが、タブーを拡大解釈していくと位牌祭祀そのものがきゅうくつなものとなり、その本質が見失われてしまうことになるだろう。
〔次回 5月20日|チョーデーカサバイ その2〕
チョーデーカサバイ
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