マンサンは赤ちゃんが無事に生まれたことを感謝し、健康に育ちますようにという願いを込めて、ヒヌカン・トートーメーに祈願する儀礼である。
6日マンサンあるいは7日マンサンということばが残っているように、かっては多くの地域で出産後6〜7日目に「ジールシンチ」という儀礼をおこない、その晩に「マンサンユーエー」をおこなっていた。
マンサンは「儀礼の終了を意味する仏教用語の満散」のことで、ユーエーは産の終わりを告げるスージ(祝儀)を意味する。
まずはじめに、ヒヌカンに酒・花米・ウチャワキをおそなえし、線香をともして赤ちゃんの出産を報告するとともに感謝の御願をし、ついでトートーメーにも供物をそなえて守護を願う祈りをささげる。
夜には赤飯(豚肉入りのジューシーでも)、クーブイリチャー、そうめんの吸いもの、ウチャワキとしてサーターテンプラ、アギドウフなどを用意して、親しい人たちを招いて内輪の祝いをする。祝いのことを「マンサンユーエー」と称していた。 病院で出産をするようになると、30日マンサンが普及するようになった。
〔次回 6月3日|ハチアッチーとヒヌカン〕
マンサンとヒヌカン
スポンサーリンク