戦前まで多くの地域で死者との「別れ遊び」という風習が残っていた。特に若い者が亡くなった場合、仲間たちが死者を慰めるために墓まで出向いて死者とともに遊んだ。
日が暮れるのを待って集まり酒を酌み交わし、三線を弾き鳴らして歌をうたう。生前、遊び好きだった者の場合は、墓内から棺桶を出して遊びの仲間に加えたという。そのため、納棺を済ませても、その間は墓口の目塗りはしなかったという。
現世での生者と死者の最後の交流ということになるのだろうが、火葬が一般的になった以降、こうした風習もすっかり影をひそめてしまったようだ。
〔次回 6月23日|イナグヌハカメー〕
死者との別れ遊び
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