15 「チヂガミの力」

カミダーリ状態にある者が、自分専用のチヂガミを確認した時点で、カミダーリが終了するといわれている。裏をかえせば、カミダーリというのは、将来ユタになる者が守護霊(守護神)となるチヂガミをさぐり当てるための試練・修行ともいえよう。

ユタがハンジ(判示)を出すさいに「自分のチヂガミがこう言っている」とか「自分のチヂガミがこうさせる」というセリフがたびたび口をついてくるとされているが、それもユタそれぞれが専用のチヂガミを持っているからにほかならない。
一見すると、ユタそれぞれは独自の霊感を駆使してハンジを出しているようにも見えるが、実のところは霊感に作用するチヂガミの存在ぬきにしてはハンジは出せないのである。それだからユタは生涯、チヂガミに仕えなければならない宿命を背負っているとされ、一人前のユタになった後も、チヂガミはユタの側にいてユタグトゥ(ユタの仕事)を助けてくれると信じられているのである。

〔次回 5月2日|16 「カミグトゥの始まり」〕

参考書籍:

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