おもしろ石敢當 その4 イ点のある石敢當

本部町浦崎の民家の屋敷囲いの石垣に、かなり大きな「泰山石敢當」がはめ込まれている。
戦前からあったというのだが、造立した年代は不明。一部に修復したとは見られるものの、ほぼ完全な形で残されている。

よく注意してみると、石敢當の上部に「冫く」という記号が刻み込まれているのが分かる。
記号は「イ点」あるいは「似字点」ともよばれているもので、いっさいのものの根源」という意味があるという。
同記号にはその他いろいろな意味があるともされている。専門家によれば、仏教的な意味合いが強い「イ点」が石敢當の冒頭に刻まれるのは極めて珍しいという。

同じように頭の部分にイ点の刻まれた石敢當は、那覇市首里石嶺の伊江殿内の庭園内に一基ある。
正面中央に「泰山石敢當」を刻み、上部に記号が刻み込まれている。

その他には、本部町健堅のブロック製の鬼偏七文字を刻んだ石碑にもイ点が刻まれている。

参考書籍:沖縄の魔よけとまじない

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