首里観音堂

「上り口説」の歌詞にあるように、江戸上りの際にはここ首里観音堂の前で旅の安全を願い祈りをささげる習わしとなっていた。 家内安全、健康祈願、旅御願のメッカとして全島的に知られているが、首里12カ所巡りの際の巡拝地の一つともなっている。 守り本尊は千手観音・虚空蔵菩薩・普賢菩薩・勢至菩薩で、子・丑・寅・辰・巳・午年生まれの人の守り本尊として信仰されている。 周年参拝者が途絶えることはないのだが、受験シーズンが近づくにつれ、合格祈願に拝む人が目立つようになる。 観音堂の例祭である旧暦の1月・5月・9月 … 続きを読む

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久米至聖廟(孔子廟)

至聖廟の本殿に相当し、孔子を祀った大成殿には孔子をたたえる称号で永遠の師を意味する「萬世師表」孔子のことばで教えを受けるのに身分などの差はないという意味の「有数無類」という扁額がかかげられている。 孔子は学問の象徴として唐栄(久米村の前身)時代から崇拝され、戦前は孔子の生誕を祝う「釋奠(せきてん)」には、小中学校は休校となり、児童・生徒はもちろんのこと教員も参列したという。 現在でも、新暦の9月28日には年に一度しか開かれない至聖門が解放され、至聖先師(孔子のこと)をお迎えして祭礼が執り行われて … 続きを読む

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沖縄の合格祈願

合格祈願に詣でるところといえば全国的に見れば「天満宮」ということになろうか。すぐれた学者であったところから、後になって学問の神さまとして信仰されるようになった菅原道真と特にかかわりが深いとされる「太宰府天満宮」、「北野天満宮」、「大阪天満宮」、「防府天満宮」は合格祈願のメッカといえよう。 沖縄には天満宮はないが、古くから受験生が合格祈願に訪れていたのは久米至聖廟内にある「大成殿」である。 復帰以後は、本土式習俗の定着も見られるようになったが、合格祈願もその一つといえよう。高校・大学受験をひかえた … 続きを読む

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瀬底の土帝君

瀬底大橋から直線的に延びる島のメインストリート沿いにある公民館の背後、民家の建ち並ぶ一角に、ぐるりに石垣を積み回し、老木が目につく広場がある。その中に赤がわらの本殿がある。 沖縄の土帝君を祀った祠の中で、もっとも規模が大きく、全島各地から祈願者の訪れる「瀬底の土帝君」である。 沖縄では、土帝君といえば、ほとんどの地域で「チュクイムジュクイの神」(農業神、豊作の神)として信仰されている。その関連もあって「ンム」(甘藷)の神として信仰しているところも散見され、村の繁栄や守り神、家庭の幸福などにご利益 … 続きを読む

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白銀堂

糸満市にある「白銀堂」は、もともとは海神を祀った御嶽である。本来の名称は「ヨリアゲノ御嶽」といい、豊漁や航海安全祈願はもとより、村人の健康祈願、ハーリーや御願解きなどの行事の際に拝まれていた。後になって白銀堂と呼称されるようになり、全島的に知られるようになった。 1933年に霊石とされる大岩に接続して拝殿が築かれた。 白銀堂にまつわる伝説はよく知られており、ここでは割愛するが、伝説の中で主人公の美殿がかくれていたとされる岩を白銀岩(しろがねいわ)とよび、神います聖所として人びとが崇拝するようにな … 続きを読む

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弁財天堂 その2

再建された経堂に弁財天女像が安置されるようになると、王城の公式の行事として国王も参詣するようになり、9月7日の弁財天講(弁財天を拝む行事)には庶民も参詣したとされている。 その後、像が破損したこともあって、1685年に薩摩から新しい像がもたらされ、参詣者もふえたようだが、今次大戦でお堂もろとも消失し、現在見られるお堂は1968年に復元されたもので像は安置されていない。それでも参詣者が途絶えることはない。 ちなみに本土では、江戸時代になって縁日である巳の日に弁財天をお参りし、お札をもらうと財産を得 … 続きを読む

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弁財天堂

赤がわらの屋根の上に宝珠の玉を乗せ、円鑑池の中央に建っているのが「弁財天堂」である。 1502年、国王尚真(1477〜1526年)は、円覚寺の前に円鑑池をつくり、その中に経堂を立てて蔵経を納める。ところが1609年の島津の侵攻により堂は破壊され、納められていた蔵経も散逸する。 1622年に破壊された経堂を再建し、弁財天女像を安置する。 弁財天のルーツはインドの弁才天で水の神・学芸・知恵の神として信仰されたようだが、日本に伝えられて「七福神」に加えられたという。ふつう弁財天は琵琶を弾く妖艶な姿で描 … 続きを読む

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久米至聖廟

財神や商売繁昌の神としても信仰されてきた「関帝」を祀っているのが、那覇市若狭にある「久米至聖廟」(孔子廟とも)である。 首里・那覇あたりでは「ジングトゥ」(金銭にまつわること)であれば、いつでも「関帝」を拝んだといわれるほど、商売人はもとより一般市民も「商売の神あるいは金銭の神」として信仰を寄せていたようだ。 国を守り民を助ける道教の神を祀った天尊廟内には正面に本尊として道教の最高の雷神とされる「天尊」、右の壇に「関帝」、左の壇には水を治める神でもある「龍王」が祀られている。 関帝は、中国の三国 … 続きを読む

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商売繁昌祈願

本土では、年の初めに福徳を願って七福神を巡拝する「七福神参り」という習俗がある。沖縄にはこのような習俗はないのだが、商売繁昌を祈願する伝統的な拝所がある。その代表格が「武神・財神」として民間でも信仰されてきた「関帝」を祀った「久米至聖廟」であろう。 また七福神のうち、沖縄でも古くからなじみの深かった「弁財天」を祀った「弁財天堂」も人びとが信仰を寄せてきた拝所の一つである。 ミトゥクルヌカミ(三所の神)として一般家庭で信仰されてきたとされる「福禄寿」は、那覇あたりでは「子ウェーキ、銭ウェーキ、命ウ … 続きを読む

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久場川のビジュル

首里中学校の背後にある無線の中継所の鉄塔近くの住宅地に、リュウキュウマツの目立つ広場がある。広場は「ビンヅルモー」とよばれ、奥まったところに家型の小ぶりな祠が建っている。 祠の中に「賓頭慮様」と刻まれた石碑が安置されている。 かっては、旧暦の9月9日には例祭が営まれ、久場川集落の人は九年母とまんじゅう、汀志良次集落の人は竹ぼうきと赤ウブクをそなえ「旅御願」と「子育て祈願」を行っていたという。 先回紹介した安謝のビジュル同様に、女の子を美しく育ててくれる霊力が宿っているとされ、「子育て祈願」に訪れ … 続きを読む

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