おもしろ石敢當 その2 鬼偏7文字の石敢當

北斗七星をあらわす鬼偏7文字を刻んだ石敢當が本部町に三基、大宜味村に一基ある。

中国の民間信仰ともされる「道教」では、「南斗六星」が生を、「北斗」は死を司るとされ、北方や北斗に対して無作法や無礼がないように戒めているという。このような理由から駆除を目的として造立する石敢當に北斗七星を刻むのは、むしろ当然(窪徳忠)だとする考え方は説得力をもつ。

数は少ないものの、沖縄の石敢當にこのような事例が見られるのも不思議なことではないのかも知れない。
本部町の三基の石敢當造立の際には、いずれも「ムヌシリ」(物知り)の助言を得たというのもうなづける。ムヌシリは中国の道教に学ぶ者が多かったということは周知のことである。
北斗を信じて祈願すれば病気が治り、災難をさけ、幸運がさずけられもろもろの願いごとが叶えられると説き、人びとの信仰を得たとされている。

〔次回 9月5日|おもしろ石敢當 その3〕

参考書籍:沖縄の魔よけとまじない

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