タグ別アーカイブ: チヂガミ

チヂガミの正体 その2

言うまでもないことだが、カミダーリ状態になった本人がはじめから将来自分のチヂガミになることを認識するわけではない。 カミダーリ期間中に積み重ねる試練や修行、不思議な体験そしてユタのハンジなどを通して徐々にチヂガミの存在を意識するようになり、やがてさぐり当てていくことになる。 白髪の老人は遠い祖先、かんざしの女性はノロ、貴人は琉球国王あるいは十二支の神であったりするわけだ。そして、それらの人物やカミが将来ユタになろうとする者のチヂガミとなって生涯をささえてくれると信じられている。 それだから、カミ … 続きを読む

参考書籍:琉球風水 福を招く家づくり墓づくり

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チヂガミ その2

それぞれのユタが専用のチヂガミを持つわけだから、ある者は「リューグシン」(竜宮神)、またある者は「十二支の神」あるいは「御嶽の神」だったとしても別段不思議なことではない。 いずれにしても専用のチヂガミを持つユタが独自の「ハンジ」(判示)を出すことはある意味では当然のことなのである。また、ユタが組織としてまとまらず、個人営業に徹し、自由で形にとらわれない「ユタグトゥ」ができるのもこのような背景があるからだといえよう。 ハンジの際に「自分のチヂガミがこういっている」とか、「自分のチヂガミがこうさせる … 続きを読む

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チヂガミ

自分が仕え、導いてくれると信じられている守護霊(守護神)のことを、ユタ社会では「チヂガミ」(チヂブンとも)とよんでいる。 ユタになっていくプロセスで、厳しい試練に打ち克ち、修行に耐える大きなささえとなるのが、カミダーリの際に乗り移り(憑依)、縁を結ぶとされるカミや祖先の霊、いわゆる「チヂ」の存在だといわれている。 試練や修行を積み重ねていくなかで、生涯自分の守護霊となってくれるチヂと出会い、さぐり当てていくことになる。 チヂガミとなるカミや祖先の霊はユタそれぞれによってちがうとされていることから … 続きを読む

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タタリとシラシ その2

サーダカンマリであることに気づかない者、気づいてもそのことを否定したり、あるいは気づかないふりをしている者に知らせるためにカミダーリ状態にするというわけだ。それがカミや祖霊などからの「シラシ」とよばれるケースである。 当初は否定したり気づかないふりをしても、ヒチアテのためにユタ通いをしているうちについには観念してカミダーリであることを認めてしまう。そして、次なる行動として、自分に「シラシグトゥ」をしたカミや祖霊の正体をつきとめようとする。 このカミや祖霊こそが、当人にとって生涯の守護霊(守護神) … 続きを読む

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ユタの悟り

自分のチヂを自覚することをユタ社会では「悟り」という。 カミダーリ状態に入った者が、ユタをともなってあちこちの拝所に御願を入れる。そして「サンミン」と称されるカミや祖霊からのメッセージがおりてくるのを待つ。その一方では、ヒヌカンの日々の拝みも欠かさず「シラシ」(知らせ)が入るのを待つ。 このように、御願を入れたり拝みをつづける中で、やがて自分のチヂの正体がおぼろげながら見えてくるようになり、いつの日かそれが生涯自分が仕えるようになる「チヂガミ」であることを悟るというわけだ。 チヂガミを悟り、重ね … 続きを読む

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15 「チヂガミの力」

カミダーリ状態にある者が、自分専用のチヂガミを確認した時点で、カミダーリが終了するといわれている。裏をかえせば、カミダーリというのは、将来ユタになる者が守護霊(守護神)となるチヂガミをさぐり当てるための試練・修行ともいえよう。 ユタがハンジ(判示)を出すさいに「自分のチヂガミがこう言っている」とか「自分のチヂガミがこうさせる」というセリフがたびたび口をついてくるとされているが、それもユタそれぞれが専用のチヂガミを持っているからにほかならない。 一見すると、ユタそれぞれは独自の霊感を駆使してハンジ … 続きを読む

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14 「チヂガミの決定」

カミダーリ状態に入った者が、はじめからこれらの人物や神・仏が自分の守護神(チヂガミ)となると認識するわけではない。 カミダーリの期間中に、積み重ねる試練や修行、先輩ユタなどのハンジを通してじょじょにチヂガミの存在を認識するようになり、やがて自分専用のチヂガミをさぐり当てていくとされている。 白髪の老人は遠い祖先であったり、かんざしを差した女性はゆかりのあるノロであったり、高貴な人物は琉球国王であったり、プロセスを経るにしたがい、チヂガミの正体がより具体化してくる。そして最終的に専用のチヂガミが決 … 続きを読む

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12 「チヂガミの効用」

ユタがそれぞれ独自のチヂガミを持つことは先回で述べた。 独自のチヂガミを持つことによって、ユタがそれぞれに独自の「ハンジ」(判示)を出すことを可能にしているわけだ。また、ユタが組織としてまとまらず、もっぱら個人営業に専念し、自由で特定の形にはまらない「ユタグトゥ」ができるのも、自分専用のチヂガミを持っているおかげだともいえる。さらに、ハンジを出す際に「チヂガミがこういっている」とか「チヂガミがこうさせる」というセリフが出てくるのも、専用のチヂガミの効用といえるだろう。 カミダーリ状態のときに乗り … 続きを読む

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11 「チヂガミとの出会い」

サーダカンマリの人がカミダーリを経てユタになっていく過程で、長い時間をかけて苦しみや痛みを乗り越えていくとされている。 長くて苦しい試練に打ち克ち、修行に耐えるための大きな支えとなるのが、カミダーリの際に乗り移り(憑依)、縁を結ぶとされるカミや祖先の霊、いわゆる「チヂ」の存在だといわれる。 試練を乗り越え、修行を積み重ねていくなかで、サーダカンマリの人は生涯自分の守護霊(神)となってくれるチヂと出合うとされている。 自分が仕え、自分を導いてくれると信じられている守護霊(神)のことをユタは「チヂガ … 続きを読む

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