安里八幡宮

那覇市安里にある。第1尚氏王統最後の尚徳王が喜界島遠征を記念して建立したと伝えられている。 首里王府の命に服従しようとしない喜界島に遠征にむかう途中、安里村の上空を飛ぶ鳥を見て、「我が兵に利あらば、あの鳥を射落としめよ」と八幡大菩薩に念じ、矢を放ったところ見事に命中した。首尾よく島の平定に成功した尚徳王は、鳥を射落とした地に宮を建立し、八幡大菩薩をおまつりした。これが創建にまつわる伝承である。 八幡神は武家の守護神として尊崇され、弓矢の神さまとしても尊敬を集めている。鳥居をくぐった正面に拝殿があ … 続きを読む

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波上山権現 その2

創建年代は不明とされているが、察度王時代(1368~)に薩摩から来島した頼重上人が波上宮の別当寺(神社に付属して置かれた寺)として護国寺を開いたことからも、おおよその推察はできる。 古くから厄除け、安産、家内安全、病気平癒として信仰されてきたが、近年では、それに加えて商売繁盛、合格祈願にもご利益があるとされ、受験シーズンともなると参拝者の中に若い人の姿も多く見られるようになった。 また、初宮詣でに訪れる家族連れの姿も散見されるようになった。いつごろから沖縄でも初宮詣での風習が始まったのかは知らな … 続きを読む

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波上山権現 その1

首里に住む崎山里主という者が、ある日海で釣りを楽しんでいると、不思議な光を放つ石がある。 きっと霊石にちがいないと家に持ち帰り、たいせつに安置し日々拝んだところ、次々と願いが叶えられた。 このことを知った人びとが霊石を奪取せんと押し寄せてきた。霊石を守ろうと必死に逃げた里主が波上山まで来たところ、「我は熊野権現である。この地に社をたてて祀れば守護神となる」という神の声が聞こえてきた。 そこで里主は、そのことを王府に申し立て、社殿を建てて霊石を祀った。 古くは「ニライカナイ信仰」に始まるとされる「 … 続きを読む

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権現七社

尚貞王(第2尚氏王統11代、1669~1709年)、摂政の羽地朝秀、護国寺の住持(長)であった頼昌法の三人のトリオによって、1671年に権現七社の成立を見ている。 (1)波上山権現(波上宮―護国寺、那覇市若狭) (2)安里八幡宮(八幡宮―神徳寺  〃 安里) (3)沖山権現 (沖宮 ―臨海寺  〃 奥武山) (4)天久山権現(天久宮―聖現寺  〃 天久) (5)姑射山権現(識名宮―神応寺  〃 識名) (6)大慶山権現(末吉宮―万寿寺  〃 首里末吉) (7)普天満山権現(普天満宮―神宮寺、宜野 … 続きを読む

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グンギン巡り

仏や菩薩が人びとを救うために姿をかえて、かり(権)に人間世界にあらわれることを「権現」という。かりの姿としてあらわれた神(化身)として崇めることが権現信仰である。権現のことを沖縄では「グンギン」(グンジン・ブンギンとも)という。 グンジンのあらわれた場所及びそれを祀ったところを聖地として人びとが尊崇し、祭神として熊野三神を祀ったところが多い。 農村地方では、霊石を権現として祀った例が多く、今日では霊石をビジュルと称するようになっているが、それ以前は「権現」とよんでいたようだ。 〔次回 9月22日 … 続きを読む

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粟国島浜のウクヮンヌン

地元では「ウクヮンヌル」ともよばれているのが「浜のウクヮンヌン」である。コンクリートづくりの祠の中には、高さ70cmほどの石柱に種子キリク(梵字、阿弥陀如来)が刻まれている。 縁起によれば、浜に漂着した石碑を、拝所を建てて祀ったのが始まりとされている。 島の人びとによって毎月の18日(旧暦)には健康祈願、旅御願、12月(同)には御願解きがおこなわれている。 島の北西には、那覇に住んでいた雲水和尚が粟国へ流刑となり、居住したと伝わるテラガマもある。ガマはパワースポットの一つでもある。 〔次回 9月 … 続きを読む

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久米島真謝の観音堂

島の北部に連なる山々の一つ、島の最高峰である宇江城岳のピークをとり囲んで築かれている宇江城グスクへ至る途上にあるのが、「久米島真謝の観音堂」である。 真言宗を修めた久米法印(僧位の一つ)が、真謝にお堂を建てて楊柳観音像を祀ったのが始まりとされている。後になって仲城親雲上(なかぐすくペーチン)がお堂を再建した際に、現在地に移したと伝えられている。 現在のコンクリートづくりの祠は、戦後になって再建されたもので、旧暦の2月と5月には観音堂拝みがおこなわれている。 同じ真謝にある「真謝の天后宮」(別名「 … 続きを読む

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伊是名の観音堂

伊是名港に接岸する船上より眺めやるグスクの築かれた岩山は、しばしばピラミッドになぞらえられる。 伊是名グスクは、第一尚氏王統の開祖となった尚思紹の祖先が築いたという伝承を残すが、いまだ多くの謎を秘めている。 伊是名集落の伊是名原の岬に、横6mほどの囲いがあり、その奥にコンクリートづくりの祠が建っている。 祠の中には観音の彫像もなく、自然石を霊石として祀っていたのだが、1988年ころに金属製の観音画像(千手観音)が安置されるようになったという。 旧暦の2月2日と5月4日にはゆかりの人びとによる観音 … 続きを読む

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鏡水のミーヌシン その2

もともとは正観音を本尊とし、ビンズルを脇侍(本尊のわきにひかえる仏像)とする観音堂であったとされているが、いつの間にかそのことが忘れ去られ、ビズル(ビジュル)を安置したガマとみなされるようになったという。 一時期とは出征兵士の武運長久を願う拝所という性格を強めたとされている。鏡水集落では、旧暦の3月4日の「ヌヌヌウグヮン」(布の御願)に婦人たちがそろってミーヌシンを拝んで子孫繁栄を祈願し、神アシビをする伝統行事を今に伝えている。 現在は、子授け、子育てや安産祈願の霊地として各地より参拝に訪れる人 … 続きを読む

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鏡水のミーヌシン その1

沖縄各地の伝説や昔ばなしを集めた『遺老説伝』に「儀間村の観音堂」と記されているのが「鏡水のミーヌシン」である。 戦後米軍基地として接収され、復帰後は陸上自衛隊那覇駐屯地として使用されている敷地内にある。そのため、参拝するには同駐屯地内の受付で所定の手続きをとらなければならない。 現在見られる石づくりのアーチ門と赤がわらをのせた拝殿は、1993年に全面的に改修されたものである。 縁起は、難破して打ちあげられた船の乗組員が洞くつ内の泉の水を飲んで命をとりとめ、その感謝の気持ちを込めてウコールを献納し … 続きを読む

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