シルミチュー

琉球開びゃくにまつわる神話を伝えてくれる霊場としても全島的に知られている浜比嘉島(うるま市勝連)にある「シルミチュー」は、選りすぐりのパワースポットの一つでもある。

霊場入口に建つセメント造りの鳥居をくぐり、それにつづく階段(108段)を上りつめた先がシルミチュー洞くつ前の小広場である。
洞くつ内はなお暗く、目をこらせば赤がわらを載せた小祠がかろうじて確認できる程度の明るさしかない。トビラの付いた祠の中には、やや大ぶりな壷が安置されている。毎年の年頭拝み(ニントゥウガミ)の際には、司祭者のノロが中心になって海辺より拾ってきた小石一個を壷の中に奉納し、豊作、息災を祈願するという。

祠のまわりに発達した鍾乳石の一つが陰石と目され、子宝を授けてくれる霊石として人びとが信仰を寄せている。現在もなお、全島各地から祈願に訪れる姿が見られる。 祈願した人が残したであろう「ウル」(白い枝サンゴ片)が大岩の割れ目のここかしこに置かれている。同島の比嘉港のそばにある「アマミチュー墓」も同時に参拝する人が多い。

〔次回 4月29日|南風原のハマサチヌテラ〕

参考書籍:沖縄の聖地

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