33 「チヂアキの確認」
シジタダシを行い、タキウクシとよばれるウグヮンマーイを実践し、ハンジによるチヂアワセを重ねるなかで、あまたいるカミガミや何世代にもわたる祖霊の中から、例えば「リュウグシン」(竜宮神)とか「ウタキガミ」(御嶽の神)、あるいは「四代目の祖先」というように、自分のチヂガミとなるカミや祖霊が特定される。 そして、特定されたチヂガミに生涯にわたって服従の誓いをする代償として、ハンジを出すときに必要な霊感をかけてもらい、必要でないときには霊感をはずすことができるようになるとされている。 ここではじめて、心身 … 続きを読む
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32 「チョウブ」
このような体験(チヂアワセと修正)を重ねることによって、カミダーリ状態に入った者の夢による「シラシ」や「不思議な体験」をどのように解釈し、そして修正していくかを学びとっていく。 ここまでくると、おぼろげであったカミや祖先の霊などの正体が、じょじょに明らかになってくるという。それと同時に、依頼者の求めに応じて「ハンジ」(判示)を出してもよいという、カミからの許可が下りるとされている。 いわゆる「カミグトゥ」によって人助けができる免許が与えられると考えられているようである。 免許、いわゆる許可証のこ … 続きを読む
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31 「チヂアワセ」
カミダーリの初期の段階では、さまざまな声や音がまざり合って聴こえ(幻聴)、その正体はおろか意味もほとんど不明だとされている。 分かりやすく言えば、ノイズ(雑音)のひどいラジオを四六時中聴いている感覚だといえよう。 それだから、頭痛に悩まされ体調不良をおこしても不思議なことではない。それが長期間に繰り返されるというのだから、その苦痛は一般人の想像を超えているのであろう。 しかし、こうした現象を繰り返し体現することによって、まざり合った声や音の中からカミや祖霊からの声(メッセージ)を聞き分けられるよ … 続きを読む
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30 「チヂアキ」
チヂアキとは、自分の守護霊となるカミや祖霊などを、タキウクシなどの実践を通してさぐり当て、確定していくこと、つまり「守護霊の確定」のことをいう。 ユタになるための最終段階の修行ともいえる。 ただし、最終段階とはいえ、それに要する時間は個人差がはなはだ大きいようで、人によって5、6年もの間チヂアキの修行を積まなければ、カミからの「チョウブ」がおりない、ともされている。 カミからのチョウブとは「ハンジ」(判示)を出してもよいという証明書のことで、いわば運転免許のようなものだそうだが、これは極秘中の極 … 続きを読む
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29 「タキウクシ その2」
タキウクシの実践を重ねる中で、カミや祖霊からの請求によるシラシを感じ取って、悟る能力が磨かれていくことになる。 当然、ウグヮンを入れるべき場所や手順、その方法も学んでいくことになる。 ただ問題なのは、自分のよく知って居る父や祖父といった近い世代の祖先ばかりでなく、はるか遠い世代の祖先までさかのぼることになるのだから、必然的にウグヮンを入れる場所は気が遠くなるほど多岐にわたるという。 一人前のユタになった後までも、請求などによるシラシを感じ取ったときは、ユタ自らタキウクシのためのウグヮンに出かけて … 続きを読む
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28 タキウクシ その1
「タキウクシ」とは、祖先と関わりのあったと考えられているカー(井泉)、御嶽、グスクなどの聖地や拝所を、カミや祖霊の請求による「シラシ」に従ってウグヮンを入れることである。ウグヮンを入れる聖地や拝所の数、場所そして巡拝する順序も、それぞれによって異なるとされている。 それはまた当然のことで、それぞれが専用のチヂを持っているわけだから、そのチヂに見合ったウグヮンを実践しなければならないということになる。 万が一にも、チヂに見合わないウグヮンをいれた場合、あるいは間違った手順でタキウクシを実践したとき … 続きを読む
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27 シジタダシの実践 その4 ウグヮンブトゥチ
通常、「ウグヮンブトゥチ」(御願解き)という場合は、旧暦の12月24日におこなわれる、過去1年間に願いごとをしたカミや祖霊などに感謝し、その願を解くための年中行事の一つをさす。 ここでいう「ウグヮンブトゥチ」は、サーダカンマリの者が、祖先が御願したところに、祖先にかわってお礼の御願を入れることをさす。 祖先とかかわりのあった聖地や拝所などが御願を入れる対象となる。 いわばシジタダシの実践の総仕上げの意味も含まれていることになる。 〔次回 8月1日|28 タキウクシ(ウグヮンマーイ)〕
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26 シジタダシの実践 その3 フタバウシクミ
フタバウシクミとは、何らかの理由で供養し、祀られることなく放置されたままの祖先の霊のことをいう。 祀ることなく放置された祖先の霊の眠る場所をさがす作業から始めなければならない。今次大戦でこうした事例は想像以上に多いとされている。 供養もされず、祀られることもなく死者の霊が放置されていた場所(土地)は死霊によってヨゴされている(フタバという)と考えられており、そこに御願を入れて場所の浄化から始めなければならないとされている。 ところが、そのフタバの位置をさがし当てることは並大抵のことではない。 当 … 続きを読む
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25 シジタダシの実践 その2 ウシクミグヮンス
ウシクミグヮンスとは、本来グヮンス(祖霊)として祀られていなければならない死者の霊が、何らかの理由で祀られてなく、成仏できないままになっていることをいう。 長男であるにもかかわらず、私生児扱いをうけて死後祖霊として祀られていないケースはその典型だとされている。世間にはままある事例の一つとされている。 この場合、当然のことだが、事実が判明した時点で、故人を本来の地位(長男)にもどして供養し、祖霊として祀らなければならない。そうでなければ、浮遊霊として子孫に災厄を及ぼすことになる。 ただ、ここで問題 … 続きを読む
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24 シジタダシの実践 その1
シジタダシの中で「ウシクミグヮンス」を解消し、「フタバウシクミ」を回復し、「ウグヮンブトゥチ」を実践の中で学び、その能力を身につけていくことは、ユタになるための修行の中でも特にたいせつなことだとされている。 シジタダシを実践する中で、前に(19)「クチアワセ」で述べたようにクチアワセのためにとった数多くのハンジを手がかりにして、カミや祖霊からの(20)「シラシ」や(21)「セーズク」がどのようなことなのかを確認し、体現していくことになる。 それと同時に自分(カミダーリ状態の者)の正す「シジ」を見 … 続きを読む
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