密葬とは?

密葬とは、文字通りひそかに遺体を葬ることであり、外部に知らせず、告別式も行わず、身内だけで行う葬儀のことをいう。 もともとは、後日、本葬を行うことを前提としていたようだが、現在では密葬のみで葬儀を完了するというケースも多くなったとされている。 年末や年始などに亡くなった場合や、遠隔地で死亡した場合などに密葬を行うというのがこれまでの大きな理由となっていた。従って、たとえ本葬は行わない場合でも、後日に「告別式」や「偲ぶ会」などを催すことが今日もよく見られる。 〔次回 8月8日|チチャーシウブンは何 … 続きを読む

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スーコーをのばすのは良い事? 悪い事?

他府県では、一般的に法事は早めに営むのは良いが、のばすのは良くないとされている。 その点でも沖縄は独特の風習があるようで、スーコーはのばすのは良いが、早めに行うのはよくないとされている。 実例としては、13年忌や25年忌をのばして弔いあげとなる33年忌といっしょに営むことも珍しいことではないようだ。 もちろん、仏式では1年忌から最終年忌までの6仏事、すなわち「イヌイ」(一年忌)、「サンニンチ」(3年忌)、「シチニンチ」(7年忌)、「ジュウサンニンチ」(13年忌)、「ニジュウグニンチ」(25年忌) … 続きを読む

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シンジュウクニチ(四十九日)が年を越すときは?

沖縄ではナンカスーコーが二ヵ年にわたることを忌避(きらって避けること)する考え方が根強く、年内ですませるケースがほとんどで、シンジュウクニチを年内に切りあげておこなう。従って、シルイーフェー(白木の位牌)も本来のシンジュウクニチを待たずに本位牌にかえてしまう。 本土では、中陰法要(ナンカスーコーのこと)が三ヵ月間にわたるといけないということで、「イチナンカ」(5・7日)で打ち切ってしまう事例も多く見られるようだ。 とは言っても、近年の傾向として、ハチナンカ(初七日)にシンジュウクニチ法要を繰り上 … 続きを読む

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友引に葬式をさけるのは?

「友引」は六曜の一つで「ゆういん」ともいう。一般的な解釈としては「引き分けて勝負なし」とされている。ところが、文字からの連想で「友を引く」という意味にとらえられるようになり、この日に葬式を出すと親しい人が冥界(グソー・あの世)に引き寄せられるとされ、避けるようになった。 易学では午前中と夕刻(夜)は相引きで勝負なしの「吉日」とされている。ただ昼は吉慶事に用いて凶となり、葬式などをおこなうと他人の死を招く恐れがあるとされている。 なお、暦法の中で、日の吉凶を示す「下段」の中に「重日(じゅうび)は吉 … 続きを読む

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「みそと塩」をそなえるのは?

沖縄人は、その昔から死霊(死者の霊魂)に非常におそれを抱いてきた。葬列が集落内を通過するとき、葬列の通る道に門構えをした家々では、門から死者の霊が侵入してこないようにさまざまな対応をした。 門に木灰を引いたり、竹や竿を渡したり、盛塩を置いたりすることが復帰前まで散見されたことが報告されている。 死者の枕飾りに、他の供物といっしょにみそと塩をそなえるのは、死者の霊魂がたたらないように「浄める」という意味があるからだ。 〔次回 9月14日|「友引」に葬式をさけるのは?〕

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スーコーQ&A その1 死後の世界は逆さまの世界?

アミチュージ(ゆかん)のときの「逆さ水」、グソースガイ(死装束)のときの「左前」、遺体安置のときの「西枕」あるいは「北枕」、もっといえば骨揚げのときの「箸渡し」などなど、イチミ(現世)の生活と反対にするのは、死後の世界が現世とは反対の社会だと考えられているからである。 それと同時に、死に対するおそれがあり、生きている人間に何らかの影響を与えて、不幸をもたらすことがないように、という願いからおこなわれているのである。 〔次回 7月27日|「みそと塩」をそなえるのは?〕

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ニンチスーコーのウグヮンクトゥバ その2 ひじゃいがみ

ひじゃいがみに うにげー うとぅいちぢさびら ちゅうぬ ゆかるひより まさるひに にんちぐとぅ(亡くなった人の名と年忌) うにげー うとぅいちぢ うなかもち でーびる(家の主人の名) うなさきに うくとぅば うやぎでーびる ちゅうぬ にんちぐとぅぬ うさぎむちでーびる うにげー うとぅいちぢ さびたん ふすくや みでーじんし たれみしょうち うにげーでーびる ひじゃいがみがなし うぐしー みはなぐみ ななしるぬあれーぱな まーすまつり ゆーまつりぬ しゅうぬはな うさびてぃ うちゃぬく うさぎて … 続きを読む

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ニンチスーコーのウグヮンクトゥバ その1 仏前

さりー うーとーとぅ ちゅうぬ よかる日より かふぅな日に 年忌ぐとぅ 御願うといちぢ 御なかもち でーびる 御なさきに うくとぅばぬうやぎでーびる ちゅぬ年忌ぐとぅぬ 御さぎもちでーびる 御にげーうといちぢ さびらば 御天地 通しめしょうち うきといみしょうち ふすくや 御代金 たれみしょうち げらい 通しめしょうち かない通しめしょうち くぬちねーぬ 御守ぬ 神とぅないみしょうち 御命の綱 いじょく 真じょく 御守めしょうちへ 子孫もたへい 栄へぃ めしゃうるよに 御守めしょうり うーとーと … 続きを読む

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33年年忌後の位牌の取り扱い

近年は、33年忌のウワイスーコー(ウワイズーコーとも)をすませても位牌を処分せず、そのまま安置しておくのが一般的になってきた。 33年忌が終わると故人の霊は浄化され、ウヤグヮンス(祖霊神)の仲間入りを果たし、残された子孫の守り神となると信じられている。 33年忌の際にたきあげる「ウティンジカビ」の煙に故人の霊が乗り移って昇天し、神さまになるという儀式中にもよくあらわれている。 祖霊神の仲間入りを果たした故人の霊は個性を失うわけで、追善供養も終了ということになる。従って、故人をまつった位牌も処分し … 続きを読む

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ミートゥンダーカーミヌチビティーチ

「夫婦の甕の尻は一つ」という諺がある通り、沖縄では夫婦は同じ厨子甕に葬るという習慣が今なお健在である。 先に亡くなった方をとりあえず中くらいの大きさの「ジーシガーミ」(厨子甕)に納骨しておいて、残された者が亡くなったときに一つのジーシガーミに移しかえる。このときは、妻の骨を下にして夫の骨を重ねていき、最後に夫婦の頭がい骨がむき合うように最上段に納める。これで夫婦が添いとげたことになる。 死んだ後までいっしょにいたくないという人にとっては何とも難儀で辛い風習だが、伝統的な葬法の一つである。 〔次回 … 続きを読む

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