死の確認

現代では、人の死の確認は、自然死の場合、医師の死亡診断書によって確認される。ところが沖縄ではつい最近(戦後の一時期)まで人の死を確認するのに伝統的な方法がとられることもあった。 そのもっとも象徴的なものが「脈のとり方」である。 死に際になると脈拍がどんどん腕の方にあがっていき、その後弱くなっていくといよいよ臨終とみなされていた。そのほかに、大きなため息をつくとか、涙を落とすとダメだとみなされていた。 もちろん、こうした場合は死亡時刻についても何時何分という分単位まで決められるわけではない。 たいがいの場合は死亡月日は明確でも、死亡時間についてはあいまいとなる場合もあった。 地方では病院にいくということは「いよいよダメ」かとされていた時代のことである。 〔次回 1月6日|野辺送り〕

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